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アンカーリンクとは?作り方とずれる時の直し方
アンカーリンクは、ホームページ制作においてよく使われる機能のひとつです。ページの構成や目的に応じて、正しく使うことでユーザーにとって見やすく、使いやすいサイトになります。
本記事では、これからアンカーリンクを理解しようとしている方に向けて、基本的な知識や活用のポイントをまとめています。
目次
アンカーリンクとは
アンカーリンクとは、ユーザーが必要とする情報へスムーズにたどり着けるように、ページ内またはサイト内の特定の場所へ誘導するための仕組みです。ひとつのページ内で情報を整理して見せたいときや、関連性の高い他のコンテンツへつなげたいときに使われ、ユーザーの行動をなめらかに導く役割を持っています。
単にリンクを貼るというだけではなく、訪問者が、どこにいるのか、どこに進めばいいのかを直感的に理解できるようにするための設計の一部とも言えます。
ホームページ制作においては、情報設計や導線設計の観点から、アンカーリンクをどう配置するかがユーザー体験に大きく関わってきます。
アンカーリンクとハイパーリンクの違い
アンカーリンクとよく混同されがちなものに、ハイパーリンクがあります。どちらもクリックによって別の場所に移動するという点では共通していますが、用途や対象となる範囲には違いがあります。
ハイパーリンクは、Webページに限らず、文書ファイルやメール、Excelなどのデジタル文書全体で使われるリンクの総称です。たとえば、メール本文に記載されたURLリンクや、PDFに埋め込まれたリンクなどもハイパーリンクに該当します。
一方、アンカーリンクは主にWebページ内、または同一サイト内の特定の位置にジャンプさせるためのリンクです。たとえば、長いページの冒頭にある目次から各見出しに移動できるようにする仕組みなどがその一例です。
つまり、ハイパーリンクはリンク全般を指す包括的な言葉であり、その中にアンカーリンクのような特定用途のリンクも含まれると考えると分かりやすいでしょう。
両者の違いを知っておくだけでも、リンクに関する理解が深まり、ホームページ制作・運営に役立ちます。
アンカーリンクのメリット
アンカーリンクを活用することで、訪問者にとっての利便性が高まり、ホームページ全体の設計にも良い影響を与えます。ここでは、アンカーリンクで得られるメリットを紹介します。
ユーザーの知りたい情報がすぐ見つかる
アンカーリンクを設置することで、ページ内の情報に素早くアクセスできるようになります。特にコンテンツ量の多いページでは、ユーザーが必要な情報をスクロールで探し回る必要がなくなり、目的のセクションへ直接移動できる導線を作ることができます。
SEO評価が上がる
適切に設置されたアンカーリンクは、ページ内の構造を明確にし、検索エンジンにとっても理解しやすいコンテンツ構成になります。Googleはユーザビリティを重視するため、ユーザーがスムーズに情報へたどり着ける設計は、間接的にSEOの評価向上に貢献する可能性があります。
コンバージョン率が向上する
アンカーリンクを使ってユーザーを自然に目的のセクションへ誘導することで、CTAへの導線をわかりやすく設計することができます。特に長文ページやランディングページでは、ページ内の要所にアンカーリンクを活用することで、ユーザーの離脱を防ぎながらスムーズにコンバージョンにつなげることが可能です。
HTMLを使ったアンカーリンクの作り方
アンカーリンクを正しく機能させるには、HTMLの基本的な書き方を理解することが大切です。ここでは、アンカーリンクを構成する主な要素と、それぞれの役割について解説します。
HTMLの基本構文
アンカーリンクは、HTMLの<a>タグを使って記述します。基本的には、リンクさせたいテキストを<a>タグで囲むだけのシンプルな構造です。HTMLの基本構文は、以下のように記述します。
<a href="https://example.jp/">テキスト</a>
このように書くことで、リンク先へ遷移する仕組みが作れます。さらに、必要に応じて属性を追加することで、ページ内の特定の位置や、新しいタブを開くリンクとして柔軟に使うことができます。
HTMLに不慣れな方でも、基本構造を理解すれば、アンカーリンクの記述に迷うことは少なくなるでしょう。
href属性
href属性は、リンクがどこへ移動するかを指定するための属性です。アンカーリンクにおいては、この属性によってリンク先を定義し、クリック時に移動する場所を決める役割を担っています。
HTMLでリンクを作成する際、href属性は必ず必要となる要素のひとつであり、アンカーリンクでも例外ではありません。リンク先の指定方法やジャンプ先の位置に応じて、適切に設定することが重要です。
id属性
id属性は、HTML要素に対して固有の識別名を付けるための属性です。アンカーリンクでは、リンク先となる要素にこのidを設定することで、ユーザーがクリックしたときに正しい位置へジャンプできる仕組みを作れます。たとえば、以下のように記述します。
<a href="#test">アクセスはこちら</a>
<p id="test">ここがジャンプ先のエリアです。</p>
上のタグがリンク元、下のタグがリンク先です。このように、href属性で指定した#testと、id属性で指定したtestが一致することで、リンクが正しく動作します。
設計の段階で意味のあるid名を付けておくと、後々のメンテナンスや拡張にも役立ちます。なお、idはページ内で一意である必要があり、同じidを複数の要素に設定するのは避けましょう。
target属性
target属性は、リンク先を新しいタブで開くために使われるアンカーリンクの指定方法です。
通常、href属性は同じウィンドウ内でページを移動させますが、target属性を加えることで、元のページを開いたまま別ページを表示できるようになります。そのため、ユーザーが閲覧中のページにすぐ戻れるという点で、操作性の向上につながります。記述例は以下の通りです。
<a href="リンク先のURL" target="_blank">リンク名</a>
リンク先のURLの部分には開きたいページのURLを、リンク名には表示するテキストを入力します。
nofollow属性
nofollow属性は、検索エンジンにこのリンクを評価対象にしないよう伝えるための属性です。アンカーリンクで別ページへ移動させる場合でも、検索エンジンに評価させたくないページにはnofollow属性を付けて制御できます。たとえば、以下のように記述します。
<a href="/privacy-policy/" rel="nofollow">プライバシーポリシーはこちら</a>
このように書くことで、検索エンジンがそのリンクを評価しないようにできます。サイト構造やSEO設計に応じて、適切に使い分けることが大切です。
アンカーリンクがずれる時の直し方
アンカーリンクを設置した際に、ジャンプ先の位置がずれてしまうことがあります。特に、固定ヘッダーがあるデザインではこの問題が起こりやすく、ユーザー体験を損なう原因になります。ここでは、位置のずれを修正する方法を紹介します。
CSSを調整する
固定ヘッダーを使っている場合、アンカーリンクでジャンプしたときに見出しが隠れてしまうことがあります。このようなケースでは、CSSを調整することで表示位置のずれを修正できます。
具体的には、ジャンプ先となる要素にpadding-topを加えてスペースを確保し、同時にmargin-topをマイナス指定することで視覚的な位置を補正します。
.anchor-target {
padding-top: 100px;
margin-top: -100px;
}
この例では、anchor-targetというクラス名をジャンプ先の要素に付けることで、スクロール後も見出しがヘッダーに隠れないように位置を調整できます。デザインやヘッダーの高さに応じて、数値を調整してください。
JavaScriptを調整する
レスポンシブデザインや高さが可変の固定ヘッダーを使っている場合は、CSSだけでは正確な位置調整が難しいことがあります。こういった場合には、JavaScriptを使って、ヘッダーの高さを取得し、スクロール位置を動的に調整する方法が有効です。
$(function() {
let headerHeight = $('#header').outerHeight(); // ヘッダーの高さを取得
let speed = 600; // スクロール速度
$('a[href^="#"]').click(function() {
let href = $(this).attr("href");
let target = $(href === "#" || href === "" ? 'html' : href);
let position = target.offset().top - headerHeight;
$('html, body').animate({ scrollTop: position }, speed, "swing");
return false;
});
});
このスクリプトを使うことで、クリックされたアンカーリンクのジャンプ先が、固定ヘッダーにかぶらないように自動で位置を補正できます。特にスマートフォン対応などでヘッダーが可変になる場合に有効な手法です。
アンカーリンクのデザインで気をつけたいこと
アンカーリンクは、見た目の設計にも注意が必要です。リンクだと気づきにくい、見た目で誤解を招くといったデザインになっていると、ユーザーのストレスや離脱につながることもあります。ここでは、デザイン面での注意点を紹介します。
適切な色を利用する
複数のアンカーリンクが並んでいるときは、リンクの色使いに注意が必要です。色の違いや強弱が適切でないと、ユーザーが、どこがリンクなのか、どこに飛ぶのかを誤認してしまうことがあります。
たとえば、2つのリンクボタンが並んでいて、片方だけ色を反転させていた場合、マウスオーバーしていると誤解されることもあります。また、グレー系の色を使うと、無効なリンクや、押せないボタンと認識されてしまうケースもあります。
それぞれのリンクの違いが一目でわかるように、色ははっきり区別し、視認性や操作性を意識して配色を決めることが大切です。
クリックできることを分かりやすくする
アンカーリンクは、ユーザーが、ここを押せば移動できるとすぐに判断できるデザインにすることが重要です。見た目だけではリンクと認識されない場合、ユーザーの操作が止まってしまいます。
ボタン型であれば、影をつけたり、ホバー時にアニメーションを入れたりすることで押せる印象を与えやすくなります。テキストリンクの場合は、下線や青系の色を使うことで、一般的なリンクと同じ印象を与えられます。
スマートフォンではホバー操作ができないため、矢印アイコンを入れるなど、見ただけでリンクだと分かる視覚的な工夫も有効です。
アンカーリンク設置時の注意点
アンカーリンクは、ただ設置するだけでは不十分です。ユーザーの理解や行動を意識して設計しないと、混乱を生んでしまうこともあります。ここでは、アンカーリンクを配置する際に意識したい注意点を紹介します。
アンカーテキストには具体性を持たせる
アンカーテキストは、ユーザーに対して、このリンクをクリックすると何が起こるかを直感的に伝える重要な要素です。詳しくはこちら、続きはこちらなどの曖昧な文言は、遷移先の内容が分かりづらく、クリック率が下がる原因になります。
たとえば、次のような書き方は避けましょう。
<a href="/access/">詳しくはこちら</a>
この場合、どこに移動するのかが不明確です。代わりに、以下のように具体的な文言を使うのが効果的です。
<a href="/access/">当社へのアクセス方法を見る</a>
このように書くことで、リンク先の内容が明確になり、ユーザーの行動を促しやすくなります。
詳しくは、アンカーテキストとは?のページをご覧ください。
設置後は確認を行う
アンカーリンクを設置した後は、必ず動作確認を行いましょう。アンカーリンクが正しくジャンプするか、スクロール位置が適切か、リンク文言が意味を成しているかなど、ユーザー視点でチェックすることが大切です。
とくに、レスポンシブ対応しているサイトでは、スマホ・タブレット・PCで動作に違いが出ることもあるため、複数のデバイスで確認するのが理想です。表示崩れやジャンプ位置のずれがないかも合わせて確認し、ユーザーが迷わず操作できる状態を整えることが基本となります。
アンカーリンクのまとめ
アンカーリンクは、HTMLの基本的な仕組みでありながら、使い方や設置方法によってユーザーの利便性に大きく関わります。ホームページ制作においても、目的地への移動をスムーズにするだけでなく、SEOや操作性に影響するため、慎重に設計することが求められます。
アンカーリンクを正しく設置し、意図どおりに動作・表示されているかを確認することで、サイト全体の使いやすさを高めることができます。本記事を参考に、適切なアンカーリンクの導入を検討しましょう。