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離脱率とは?求め方や高い原因、GA4を使った見方、改善法を解説
ホームページ制作・運営において、訪問者の離脱率は重要な指標の一つです。離脱率は、ユーザーがどのタイミングでサイトを離れてしまうのかを示すデータであり、この情報を把握することで、ユーザー体験を見直し、成果を生むホームページへ改善することができます。
このページでは、離脱率とは何か、その求め方や高い原因、さらにGA4を活用した確認方法を解説します。また、離脱率を下げる具体的な改善方法についても触れています。
離脱率の改善は、SEO効果を高め、コンバージョン率の向上にもつながります。離脱率が気になっている方や、その改善方法を知りたいと考えている方に、役立つ情報をお届けします。
目次
離脱率とは
離脱率とは、ユーザーが特定のページを訪れた後、そのページから離れてしまう割合を示す指標です。アクセス解析ツールで簡単に確認でき、サイト全体の中でどのページが最後に見られたページとなっているかを把握することができます。
離脱率は、ホームページ制作や運営を行う上で、訪問者の行動パターンを理解するために活用されます。特に、離脱率が高いページはユーザーにとって何らかの問題がある可能性があり、改善の余地を示す重要な手がかりとなります。
離脱率の分析が必要な理由
離脱率を分析することは、サイトの問題点を明らかにし、改善の方向性を見つけるために必要です。離脱率の分析を行うことで、SEO効果の向上やコンバージョン率の改善といった成果を期待できます。
では、具体的にどのような効果があるのかを解説します。
SEO効果が高まる
離脱率が低いページは、検索エンジンからユーザーが価値を感じているページと評価されやすくなります。
Googleは滞在時間やユーザーの行動データを間接的な評価基準として用いているため、離脱率を改善することがSEO対策に繋がる可能性があります。たとえば、情報が簡潔で分かりやすく整理されているページは、訪問者が他のページへ遷移する可能性を高めます。
この行動が検索エンジンからのSEO評価を高め、結果として検索順位の向上が期待できます。
コンバージョン率が高まる
離脱率の改善は、訪問者を次のアクションに導く効果もあります。
例えば、適切な内部リンクやCTAを配置することで、訪問者が他のページを閲覧しやすくなり、問い合わせや購入といった具体的な成果に繋がりやすくなります。また、離脱率を下げることで、訪問者がページやサイト全体に対して安心感を持ちやすくなり、結果として信頼性やブランドイメージの向上にも繋がります。
離脱率の求め方
離脱率は、特定のページを訪問したユーザーのうち、そのページを最後にサイトを離れたユーザーの割合を計算した指標です。計算方法は以下のように非常にシンプルです。
離脱率 = そのページを離脱したユーザー数 ÷ そのページの訪問者数 × 100
たとえば、あるページに100人の訪問者がいて、そのうち40人がそのページを最後にサイトを離れた場合、離脱率は40%となります。
この数値を分析することで、どのページが離脱を誘発しているかを明確にすることができます。 離脱率の確認には、GA4などのアクセス解析ツールを使用します。
これらのデータを活用し、訪問者の行動を可視化することで、改善ポイントを見つけることが可能です。 適切な計測と分析を行えば、ページごとに異なるユーザー行動の傾向をつかむことができ、次のページへの誘導やコンテンツの改善につなげることができます。
離脱率に平均はある?目安の立て方
離脱率に平均値という基準は存在しません。なぜなら、離脱率はページの役割や目的によって理想的な値が大きく異なるためです。
そのため、離脱率を評価する際には、各ページが果たすべき役割を考慮し、自社サイトに合った目安を立てることが重要です。
例えば、情報提供を目的としたブログ記事では、ユーザーが内容を読み終えた後に離脱することが一般的です。一方で、商品の購入や問い合わせへの誘導を目的としたページでは、離脱率を低く抑える必要があります。
このように、各ページの目的や期待するユーザーの行動に基づいて、理想的な離脱率を設定することが効果的です。ページごとの役割を明確にした上で目安を立てることで、無理のない改善計画を進めることができます。
離脱率のデータを活用し、各ページの目標を達成するための指標として活用しましょう。
離脱率が高い原因
離脱率が高い原因を把握することは、サイト改善の第一歩です。ユーザーが離脱する理由はさまざまですが、多くの場合、ページの内容や使いやすさに課題があることが関係しています。
ここでは、よく見られる原因について解説します。
読者が期待していたコンテンツと異なる
訪問者がページを離れる原因の一つは、ページの内容が期待と一致しない場合です。リンク文言が曖昧で内容が正確に伝わらなかった場合、訪問者の期待が裏切られ、離脱につながります。
また、ページ全体の整合性が取れていない場合も、ユーザーに不信感を与え、離脱率が上がる要因となります。
ユーザビリティが低い
ユーザーが直感的に操作しづらいサイトでは、離脱率が高くなります。ナビゲーションが分かりにくい、デザインやレイアウトが使いづらい場合、ユーザーはストレスを感じ、ページを離れる可能性が高まります。
また、読み込み速度が遅いページも、ユーザー体験を損ない、離脱率を上昇させる要因となります。
アピールが強すぎる
過度な広告やセールス要素が目立つページは、ユーザーにストレスを与え、離脱率を高める原因となります。
特に、強制的に表示されるポップアップや執拗なプロモーションがある場合、ユーザーはページを離れる傾向が強くなります。
次のページへの誘導リンクがない
ページ内に次のアクションを促すリンクが不足している場合、離脱率が高くなります。
ユーザーが必要とする情報にたどり着けず、次のステップが明確に示されていないことが、離脱の大きな原因となります。
GA4を使った離脱率の見方
GA4では、UAと異なり、離脱率が直接表示されません。そのため、離脱率を確認するには、データを元に手動で計算する必要があります。以下に、GA4を使用して離脱数を取得する手順を説明します。
- 探索から新しいレポートを作成する
GA4の管理画面の左メニューから探索をクリックし、空白を選択して新しいレポートを作成します。 - ディメンションを設定する
次にディメンションをクリックし、ページパスとスクリーンクラスを選択します。選択後は、右上にある設定をクリックして設定を反映します。 - 指標を設定する
続いて、指標を選択し、表示回数と離脱数を設定します。これらのデータが離脱率を計算するための基本データとなります。 - 行と値に項目をセットする
行にページパスとスクリーンクラスをセットし、値に表示回数と離脱数をセットします。この設定により、各ページの表示回数と離脱数が一覧で表示されます。 - 離脱率を計算する
最後に、表示されたデータを基に離脱率を計算します。計算式は以下の通りです。
離脱率 = 離脱数 ÷ 表示回数 × 100
この計算をページごとに行うことで、どのページでユーザーが離脱しているのかを把握できます。
このように、GA4ではカスタムレポートを活用することで、ページごとの離脱数を確認し、手動で離脱率を計算することが可能です。これにより、ページごとのパフォーマンスを分析でき、改善点を見つけやすくなります。
離脱率の改善法
離脱率を改善することは、ユーザー体験の向上と成果の向上に直結します。ここでは、離脱率を下げるための改善方法について解説します。
読者が快適に閲覧できるように改善する
ユーザーが快適にページを閲覧できる環境を整えることは、離脱率を下げるための基本です。
ページの表示速度を改善し、読み込みに時間がかからないようにすることが重要です。また、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットでもスムーズに操作できるデザインを採用することで、多くのユーザーにストレスなく利用してもらえる環境を提供できます。
コンテンツを見直す
掲載されている情報が、ユーザーが求めているものと一致していない場合、離脱率が上がる原因となります。
情報が不明確だったり、整理されていないと、ユーザーは必要な情報を得られずにページを離れてしまいます。また、文章の可読性や視認性を向上させるために、段落分けや箇条書きを活用し、視覚的に見やすい構成を心がけることも重要です。
内部リンク元を見直す
内部リンクが適切でない場合、ユーザーが次の行動を起こさずにページを離れる原因となります。
特に、リンク元ページのアンカーテキストが曖昧だったり、リンク先の内容と一致していない場合、訪問者に不信感を与える可能性があります。内部リンクを見直し、リンク元からリンク先への流れがスムーズになるよう改善することで、ユーザーの回遊率を高め、離脱率を低下させる効果が期待できます。
関連ページへと内部リンクで誘導する
訪問者が次に進むべきページへの誘導がないと、離脱率が高くなります。
関連記事や関連サービスへのリンクを適切に配置し、訪問者の興味を持続させる工夫が求められます。CTAボタンや目立つ位置にリンクを設置することで、訪問者が次のアクションを起こしやすくなります。
離脱率のまとめ
離脱率は、ユーザーがどのタイミングでサイトを離れたかを把握し、改善点を見つけるために重要な指標です。
この記事では、離脱率の基本的な考え方から、計算方法、高い原因、GA4を活用した確認方法や改善策までを解説しました。離脱率を適切に分析し、改善を行うことで、ユーザー体験の向上やコンバージョン率の向上につなげることが可能です。
また、直帰率との違いを理解することも、さらなるサイト運営の効率化に役立ちます。詳しくは、直帰率とは?の記事もぜひご覧ください。