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ヒーローイメージとは?Webデザインでの役割と作り方
ホームページ制作において、訪問者の第一印象を決める要素のひとつがヒーローイメージです。Webサイトのファーストビューに配置される大きな画像は、サイト全体の印象を左右し、コンバージョンに影響を与えます。
とはいえ、ヒーローイメージとは何?、メインビジュアルとはどう違う?と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。また、適切なサイズの決め方やCSSでの実装方法、レスポンシブ対応など、具体的な作り方に悩むケースも多いでしょう。
本記事では、ヒーローイメージとは何かを解説し、コンバージョンとの関係や実際の作成方法を紹介します。さらに、フリー画像の使用リスクやヒーローバナー活用の重要性についても触れながら、効果的なヒーローイメージを作るためのポイントをお伝えします。
ヒーローイメージを活かして、成果の出るホームページ制作をしたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ヒーローイメージとは?Webデザインにおけるヒーローとは何か
ヒーローイメージとは、Webサイトのファーストビューに配置される大きなビジュアル要素です。訪問者がページを開いた瞬間に目にするため、サイト全体の印象を決定づけ、ユーザーの関心を引く役割を持ちます。
英語のHeroには、主役や目立つものという意味があり、Webデザインではユーザーの視線を集め、ブランドのメッセージやサービスの魅力を直感的に伝える要素として活用されます。ヒーローイメージは、主に画像やイラストを活用し、シンプルでインパクトのあるデザインが採用されます。
例えば、企業サイトでは信頼感の向上、ECサイトでは商品の魅力を強調するために使われ、適切なデザインによってサイトの離脱率を下げ、コンバージョン率の向上に貢献します。
また、ヒーローイメージと密接に関係するヒーローヘッダーという要素があります。詳しくはヒーローヘッダーとは?のページをご覧ください。
ヒーローイメージとメインビジュアルの違い
ヒーローイメージとメインビジュアルはどちらもWebサイトのファーストビューに配置されるビジュアル要素ですが、メインビジュアルの一種としてヒーローイメージがあるという関係になります。
メインビジュアルとは、Webサイトのファーストビューに含まれる主要なビジュアル全般を指す概念です。ホームページの顔ともいえる存在で、企業やブランドのイメージを表現し、訪問者に視覚的なインパクトを与えます。画像・イラスト・動画・アニメーションなど、さまざまなデザイン手法が用いられます。
ヒーローイメージとは、メインビジュアルの一種であり、特にフルスクリーンやワイドレイアウトを活用し、シンプルでインパクトのあるデザインのことを指します。主に画像やイラストを大きく配置し、テキストを最小限に抑えることで、視覚的なメッセージを強調します。
このように、ヒーローイメージはメインビジュアルの一つの表現方法であり、サイトの目的に応じて適切に使い分けることが重要です。
ヒーローイメージがコンバージョンに与える影響
ヒーローイメージは、単なるデザイン要素ではなく、サイトのコンバージョン率に直接影響を与える重要な要素です。ここでは、ヒーローイメージがどのような影響を与えるのか解説します。
Webサイトの第一印象が良くなる
訪問者はページを開いた瞬間、数秒以内にサイトの印象を決定します。
ヒーローイメージが適切にデザインされていれば、視覚的に魅力のあるサイトだと認識され、信頼感が生まれます。明るく洗練されたデザインや統一感のある画像を使用することで、サイトの品質が高く見え、ユーザーに好印象を与えることができます。
また、視線を引きつけるヒーローイメージがあれば、ページの内容に興味を持ちやすくなり、自然とスクロールを促す効果が期待できます。
ユーザーの離脱率が下がる
ヒーローイメージは、訪問者の関心を引きつけ、サイトを離脱するのを防ぐ役割があります。
適切なデザインのヒーローイメージがあると、ページに対する興味を持ちやすくなり、滞在時間の延長につながります。また、視覚的に分かりやすいヒーローイメージがあることで、ユーザーはページの内容を直感的に理解しやすくなります。
不要な情報が多すぎたり、魅力のない画像の場合、ユーザーはすぐに離脱してしまうため、ヒーローイメージの選定が重要です。
CTAのクリック率が上がる
ヒーローイメージは、CTAの視認性を高め、クリック率を向上させる役割を持っています。
適切にデザインされたヒーローイメージは、ユーザーの視線を誘導し、自然な流れでCTAへとつなげます。また、ヒーローイメージ内に配置するテキストやボタンのコントラストを最適化することで、CTAが目立ちやすくなり、クリック率の向上が期待できます。
CTAの位置やデザインを工夫することで、コンバージョン率の向上につながります。
ヒーローイメージに必要な要素
ヒーローイメージは、Webサイトの第一印象を決定づける重要な要素です。ここでは、効果的なヒーローイメージを作るために必要な要素を解説します。
高品質な画像
ヒーローイメージに使用する画像は、サイトの印象を大きく左右します。解像度の低い画像やぼやけたビジュアルは、信頼性を損なう要因になります。高解像度かつ視認性の高い画像を使用し、ブランドの雰囲気やメッセージが伝わるものを選ぶことが重要です。
明確なメッセージ
ヒーローイメージには、サイトの目的やコンテンツを明確に伝えるメッセージを添えることが重要です。短く分かりやすいキャッチコピーを配置し、訪問者が一目で何のサイトなのかを理解できるようにしましょう。不要なテキストを入れすぎると視認性が低下するため、簡潔な言葉を心がけることがポイントです。
適切なレイアウトとバランス
視線の流れを意識し、画像・テキスト・CTAボタンの配置を最適化することが求められます。特に、ヒーローイメージの中にCTAを組み込む場合は、ボタンの視認性を高めるために背景とのコントラストを強調するなど、デザイン面での工夫が必要です。
レスポンシブ対応
PC・スマートフォン・タブレットなど、異なるデバイスで最適な表示がされるように設計する必要があります。デバイスごとに適切な画像サイズや配置を設定し、表示崩れが起こらないように注意しましょう。
読み込み速度への配慮
ページの表示速度が遅いと、ユーザーが離脱する原因になります。画像の最適化を行い、適切なサイズで読み込み負荷を抑えることが必要です。また、遅延読み込みを活用することで、不要な画像の読み込みを抑え、ページの表示速度を高速化することができます。
ヒーローイメージの作り方
ヒーローイメージを適切に設計することで、サイトの印象を向上させ、コンバージョンに大きな影響を与えます。ここでは、ヒーローイメージを作成するための方法を解説します。
適切なサイズの考え方
ヒーローイメージのサイズは、デバイスごとの表示を考慮しながら適切に設定する必要があります。
- PC向け:1920px×600〜800px
- タブレット向け:1280px×500〜700px
- スマホ向け:750px×400〜600px
画面いっぱいに表示する場合は、画面サイズに応じて高さを調整するビューポートハイトを活用すると、デバイスごとに最適な表示が可能になります。
HTMLの記述方法
ヒーローイメージは、HTMLでは<div>要素を使ってレイアウトを組みますが、実際のヒーローイメージを表示するにはCSSで背景画像として指定するのが一般的な方法です。したがって、HTMLの記述では以下のようなシンプルな構造になります。
<div class="hero">
<h1>サイトの魅力を伝えるキャッチコピー</h1>
<p>サブテキストが入ります</p>
<a href="#" class="cta-button">詳しく見る</a>
</div>
このHTMLでは、<h1>でキャッチコピーを表示し、<p>で補足説明を入れ、<a>でCTAボタンを設置しています。ただし、このままではヒーローイメージは表示されません。
CSSの記述方法
ヒーローイメージの背景画像は、CSSのbackground-imageプロパティを使用して指定します。
background-size: cover;を設定することで、画像が要素全体に広がりながら縦横比を維持し、background-position: center;を適用することで、画像の中央が表示されます。また、height: 80vh;を指定すると、ビューポートの80%の高さに設定され、ヒーローイメージの領域が適切に確保されます。
さらに、display: flex;を使用してキャッチコピーやCTAボタンを中央に配置し、レイアウトを整えます。このCSSを適用することで、HTMLの<div class="hero">の背景としてヒーローイメージが表示され、適切なデザインのヒーローセクションを作成できます。
.hero {
background-image: url("hero-image.jpg");
background-size: cover;
background-position: center;
width: 100%;
height: 80vh;
display: flex;
flex-direction: column;
align-items: center;
justify-content: center;
text-align: center;
color: #fff;
}
レスポンシブ対応方法
スマートフォンやタブレット向けにヒーローイメージを最適化するためには、CSSのメディアクエリを活用して、デバイスごとに異なる表示設定を行います。以下のCSSコードでは、画面幅が768px以下の場合にヒーローエリアの高さを50vhに設定し、余白やボタンサイズを調整しています。
@media (max-width: 768px) {
.hero {
height: 50vh;
padding: 20px;
}
.cta-button {
padding: 10px 20px;
}
}
これにより、異なるデバイスでも最適な表示を実現でき、ユーザーにとって使いやすいヒーローイメージを提供できます。
PC・スマホ・タブレットで表示を確認
ヒーローイメージが意図した通りに表示されているか、PC・スマホ・タブレットなどの異なるデバイスで確認することが重要です。
- Chromeのデベロッパーツールを使う
- 画像サイズが適切かや表示が崩れていないかをチェック
- ページ読み込み速度に影響を与えていないか検証
適切なヒーローイメージの作成には、サイズ・コードの最適化・デバイスごとの調整が欠かせません。これらを意識して作成することで、ユーザーにとって見やすく、操作しやすいデザインを実現できます。
ヒーローイメージを作るときに気をつけること
ヒーローイメージは、Webデザインにおいて非常に重要な役割を持つ要素ですが、効果的に作成するためにはいくつか注意すべきポイントがあります。ここでは、ヒーローイメージを作成する際に気をつけるべき重要な点を解説します。
フリー画像は辞めよう
無料で利用できる画像は便利ですが、ヒーローイメージに使用するには質感や独自性が欠ける場合が多いため、慎重に選ぶ必要があります。
特に、商用利用可能なフリー画像を使う場合は、他のサイトでも同じ画像が使われている可能性があるため、差別化が難しくなります。できるだけオリジナリティを出すために、独自の画像や有料のストックフォトを使用することをお勧めします。
独自のビジュアルを使用することで、ブランドの信頼性や魅力をより効果的に伝えることができます。
ヒーローバナーの設置を検討する
ヒーローイメージを使用する際には、ヒーローバナーを設置することも一つの方法です。
ヒーローバナーは、ヒーローイメージと共にCTAボタンやブランドメッセージなどを配置するための領域として活用されます。これにより、ユーザーはヒーローイメージに引き寄せられるだけでなく、次に取るべきアクションが明確になります。
商品の購入やサービスの申し込みなど、コンバージョンへと誘導する効果的なデザインが重要です。
まとめ:ヒーローイメージはコンバージョン率への影響が大きい
ヒーローイメージは、Webデザインにおいて非常に重要な要素であり、サイト訪問者の第一印象を決定づけます。さらに、ヒーローイメージはコンバージョン率に大きな影響を与えます。
適切にデザインされたヒーローイメージは、訪問者を惹きつけ、サイト内での滞在時間を伸ばし、CTAボタンのクリック率やサイトのエンゲージメントを高める効果があります。これにより、ホームページの目標である販売促進やサービスの申し込みといったコンバージョンを促進することができます。
ホームページ制作において、ヒーローイメージを効果的に活用することで、ユーザーの関心を引き、コンバージョン率の向上を実現できるため、デザイン面での戦略的な活用が求められます。