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日本語ドメインとは?メリット・デメリットや取得方法を解説
日本語ドメインは、日本語のままURLとして使えるドメインです。過去に日本語ドメインを導入しているホームページが多くありましたが、現在では減少傾向にあります。とはいえ、今でも日本語ドメインを活用している企業もあり、そのメリットやデメリットを正しく理解することが大切です。
この記事では、日本語ドメインの特徴やメリット・デメリット、SEO効果はあるのか、取得方法について解説します。日本語ドメインの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
日本語ドメインとは
ドメインとは、インターネット上で特定のウェブサイトを識別するための住所のようなものです。ウェブサイトのURLに含まれ、利用者が目的のページにアクセスする際に使われます。
ドメインについて詳しくは、ドメインとは?のページで解説しています。
日本語ドメインとは、日本語の文字をそのまま含めることができるドメインのことを指します。通常のドメインは英数字で構成されますが、日本語ドメインではホームページ制作.jpやセブンデザイン.comなど、日本語をそのままURLに使用できます。
日本語ドメインは、主に日本国内向けに使われることが想定されており、視認性の高さや直感的な理解のしやすさが特徴とされています。しかし、技術的な仕組みや利用環境によっては、利用できないケースもあるため、導入の際はその特性を理解することが重要です。
日本語ドメインはどう変換されるのか
日本語ドメインは、そのままの形ではインターネット上で正しく表示されません。そのため、使用する際には特定の文字コードに変換されます。これをPunycode(ピュニコード)変換と呼びます。
Punycodeとは、日本語などの非ASCII文字を英数字の文字列に変換するエンコード方式です。これにより、日本語ドメインはインターネット上で適切に扱われるようになります。
例えば、以下のように変換されます。
- ホームページ制作.jp→xn--yck7ccu3lc7455c30e.jp
- セブンデザイン.com→xn--eck9ao2c3dwid.com
この変換が行われることで、日本語ドメインも通常のドメインと同じように利用できます。
日本語ドメインのメリット
日本語ドメインには、視認性の向上や直感的な理解のしやすさなど、特有のメリットがあります。ここでは、日本語ドメインの主なメリットを紹介します。
ユーザーが覚えやすい
日本語ドメインは、日本語のまま表記されるため、ユーザーにとって覚えやすい特徴があります。
例えば、ホームページ制作.jpやセブンデザイン.comなど、URLを見ただけで内容が分かるため、直感的に記憶しやすくなります。特に、店舗やサービス名をそのまま使うことで、名刺や広告などにも活用しやすく、ブランドの認知度向上に貢献できます。
ユーザーがURLを直接入力する機会は減っているものの、SNSや印刷物での訴求力を高める点で、日本語ドメインは有効です。
ホームページの内容が分かりやすい
日本語ドメインは、URLを見ただけでそのホームページが何についてのサイトなのかが分かりやすいというメリットがあります。
たとえば、旅行ガイド.jpやパン屋東京.comのようなドメインであれば、サイトを訪れる前から内容が想像しやすくなります。また、検索結果に表示された際も、英数字のドメインと比べて視認性が高く、ユーザーの目に留まりやすいという特徴があります。これにより、CTRの向上が期待できます。
日本語ドメインのデメリット
日本語ドメインには多くのメリットがありますが、一方で注意すべきデメリットも存在します。日本語ドメインの導入を検討する際は、これらのデメリットを理解した上で選択することが重要です。
メールアドレスは日本語が使えない
日本語ドメインは、メールアドレスのドメイン部分(@以降)には使用できません。これは、現在のメールシステムが日本語を含むドメインに対応していないためです。
例えば、info@セブンデザイン.comのようなメールアドレスを作成することはできず、代わりにPunycodeに変換されたinfo@xn--eck9ao2c3dwid.comのような形で利用します。
しかし、Punycodeを使用したメールアドレスは一般的ではなく、送受信の際に問題が発生する可能性があるため、ビジネス用途では日本語ドメインのメールアドレスは推奨されません。
そのため、メールアドレスを利用する場合は、英数字のドメインを別途取得する必要があります。
サーバーによっては日本語ドメインが使えない
日本語ドメインは、すべてのサーバーで対応しているわけではありません。特に、古いサーバー環境や、一部のレンタルサーバーでは、日本語ドメインが適切に動作しないケースがあります。
また、日本語ドメインを使用する際は、SSL証明書の設定なども考慮する必要があります。サーバーによっては、日本語ドメインでのSSL証明書の適用が難しい場合があるため、事前に契約するサーバーが日本語ドメインに対応しているかを確認することが重要です。
日本人以外には分かりづらい
日本語ドメインは、日本国内のユーザーには分かりやすい一方で、海外のユーザーにとっては理解しづらいというデメリットがあります。例えば、日本語が読めない外国人が大阪のパン屋.jpというドメインを見ても、それが何のサイトか理解できません。
また、外国のPCやスマートフォン環境では、日本語ドメインがPunycodeに変換された状態で表示されることもあるため、視認性が損なわれる可能性があります。
特に、海外展開を考えている企業や、外国人向けのホームページを運営する場合は、日本語ドメインではなく、英数字のドメインを選択する方が適しているケースが多いです。
日本語ドメインにSEO効果はあるのか
日本語ドメインは、SEOにおいて直接的な影響を与えることはありません。Googleの検索アルゴリズムでは、ドメイン名よりも、コンテンツの質や被リンクの数、サイトの技術的な最適化が評価の中心となります。そのため、日本語ドメインを使用することで検索順位が向上することはありません。
ただし、日本語ドメインはサイトの内容とURLの関連性を強化することができます。ドメイン名に日本語のキーワードが含まれることで、検索エンジンがサイトの内容を認識しやすくなる可能性があります。
日本語ドメインのSEO効果は限定的であり、検索順位の向上に寄与する要素としては非常に小さいものです。そのため、日本語ドメインを選択する際は、SEO目的ではなく、ブランド戦略やターゲットユーザーに適しているかどうかを基準に判断することが重要です。
日本語ドメインの取得方法
日本語ドメインを取得するには、ドメイン登録サービスを提供しているサイトを利用します。国内には、複数のドメイン登録事業者(レジストラ)があり、それぞれのサービスによって提供されるドメインの種類や管理機能が異なります。
日本語ドメインの取得には、まず希望するドメイン名が利用可能かを検索し、取得可能な場合は登録手続きを進める流れになります。以下、日本語ドメインの取得が可能な主要なサービスを紹介します。
お名前.com | お名前.comは、日本語ドメインの取り扱いが豊富で、専用の検索機能を提供しています。希望する日本語ドメインを入力すると、利用可能なドメインをすぐに確認でき、簡単に取得手続きを進めることができます。 → お名前.comはこちら |
ムームードメイン | ムームードメインでは、検索窓を利用して、日本語ドメインの空き状況を確認できます。手軽に登録できる点が特徴で、個人や中小企業に人気があります。 → ムームードメインはこちら |
Xserverドメイン | エックスサーバーが提供するドメイン取得サービスで、サーバーとセットで契約することで管理がスムーズになります。日本語ドメインにも対応しており、レンタルサーバーと一緒に管理したい場合に適しています。 → Xserverドメインはこちら |
IDC Frontier | IDC Frontierは、ソフトバンクグループが提供するデジタルインフラサービスの一環として、日本語ドメインの取得をサポートしています。法人向けのドメイン管理に適しています。 → IDC Frontierはこちら |
JPDirect | JPDirectは、.jpドメインの公式レジストリである株式会社日本レジストリサービス(JPRS)が提供するドメイン登録サービスです。特に.jpドメインの管理を重視する場合に適したサービスです。 → JPDirectはこちら |
日本語ドメインのまとめ
日本語ドメインは、日本語のままURLとして使用できるという特徴があり、視認性の向上や直感的な理解のしやすさといったメリットがあります。一方で、メールアドレスとして使用できない、サーバーの対応状況に注意が必要、海外ユーザーには伝わりにくいといったデメリットも存在します。
SEOの観点では、日本語ドメイン自体が検索順位を直接向上させる要因にはなりません。しかし、サイトの内容とURLの関連性を強化することで、わずかながらの影響を与える可能性はあります。
日本語ドメインを取得する場合は、対応するドメイン登録事業者を利用し、サーバーの互換性を事前に確認することが重要です。メリット・デメリットを理解した上で、ターゲットユーザーやブランド戦略に適したドメイン選びを行いましょう。