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WordPressプラグインの入れすぎに注意!避けるべき理由と対処方法
WordPressを使っていると、便利そうなプラグインを見つけるたびに、つい追加してしまうことがあるかもしれません。けれども、入れすぎることでWebサイトに思わぬ負担がかかることがあります。
今回はプラグインを多く入れることによる影響や、適切な数の目安、見直しのポイントについてお伝えします。
目次
WordPressプラグインの入れ過ぎを避けるべき理由
WordPressではプラグインを活用することで多くの機能が追加できますが、数が多すぎると逆にサイト運営に支障をきたすことがあります。ここでは、入れ過ぎによって起こりやすい問題を紹介します。
Webサイトの表示速度が遅くなる
プラグインの中には、読み込み時に大量のスクリプトやスタイルシートを読み込むものもあります。これが積み重なることで、ページの表示速度が大きく低下する原因になります。
とくに、フロント側で動作するスライダーやフォーム、アニメーション系のプラグインはリソースを多く消費することがあり、ユーザーの離脱やSEO評価の低下につながることもあります。
スピードに影響を与えているプラグインがないかを定期的にチェックすることが大切です。
脆弱性を狙われる
プラグインは開発者によって更新・管理されていますが、中には長期間アップデートされていないものや、セキュリティ対策が不十分なものもあります。こうしたプラグインを入れたままにしていると、ハッキングやマルウェア感染のリスクが高まります。
特に有名なCMSであるWordPressは狙われやすいため、脆弱性のあるプラグインがひとつでも混在していると、全体のセキュリティが弱くなることがあります。
バージョンアップやメンテナンスの手間が増える
プラグインの数が多くなると、それぞれのアップデートを管理する手間が増えていきます。更新によってエラーが発生したり、WordPressの本体や他のプラグインとの互換性が崩れることで、レイアウトが崩れる、機能が停止するなどの不具合が起きることもあります。
こうした管理負担を減らすためにも、本当に必要なプラグインだけを選ぶことが重要です。
プラグイン同士が競合して動作しなくなるリスクがある
複数のプラグインが似たような処理を行っている場合、それぞれが干渉し合い、正しく動作しなくなることがあります。たとえば、SEO系やキャッシュ系のプラグインなどは、設定が重複すると表示が崩れたり、意図しない挙動を引き起こしたりします。
こうした競合は表面化しにくく、ユーザーに気づかれないままトラブルの原因となることもあります。導入前には、機能の重複や相性を確認することが大切です。
WordPressプラグインを入れ過ぎた時の対処方法
すでにプラグインを多く入れてしまっている場合は、いったん整理を検討することが大切です。ここでは、入れ過ぎた時の対処方法を紹介します。
無効化ではなく削除する
不要なプラグインを一時的に無効化したまま放置しているケースは意外と多いですが、それでは根本的な改善にはなりません。
無効化されていても、プラグインファイル自体はサーバーに残ったままで、セキュリティリスクが完全になくなるわけではないためです。特に、使う予定がないと判断できるプラグインであれば、アンインストールして削除しておく方がサイト全体の健全性を保ちやすくなります。
管理画面をすっきり保つ意味でも、削除の判断は定期的に行うのが理想です。
簡単な機能ならfunction.phpで対応する
実装する内容が簡単な場合は、専用のプラグインに頼らず、テーマのfunction.phpにコードを記述することで対応できるケースもあります。たとえば、管理画面のカスタマイズや特定の機能制限など、1〜2行程度の処理で済むものについては、わざわざプラグインを導入するよりもfunction.phpを使った方が軽量です。
ただし、コードの記述にはある程度の知識が必要になるため、自信がない場合は開発者に相談したり、事前にバックアップを取ってから作業を行うなど、安全な運用を心がけましょう。
削除を検討したいWordPressプラグインの特徴
すべてのプラグインが悪いわけではありませんが、必要のないものを放置しておくとトラブルの原因になることもあります。ここでは、削除を考えた方がよいプラグインの特徴を紹介します。
有効化していない
無効化されているプラグインは、その時点では使っていない状態です。
たとえ無効化していても、サーバー上にはデータが残っており、完全に安全とは言い切れません。特に古いプラグインの場合、脆弱性が放置されている可能性もあります。使う予定がなければ、無効化ではなくアンインストールすることで、セキュリティや管理面のリスクを減らすことができます。
しばらく使う予定がない
頻繁に使わないプラグインをずっと入れたままにしていると、不要なファイルや読み込み処理が増えてしまい、表示速度や管理効率にも影響を及ぼします。たとえば、バックアップ用のプラグインなどは必要なタイミングでインストールして使い終わったら削除する運用の方が無駄がありません。
使っていないプラグインが残っていないかを定期的に見直すことが大切です。
同様の機能がプラグインやテーマにある
導入当初は必要だと思って追加したプラグインでも、他のプラグインやテーマに同じ機能が備わっている場合があります。たとえば、SEO設定・キャッシュ管理・スライダー機能などは、複数のプラグインに重複して含まれていることが多いです。
こうした重複は動作の不安定さや読み込みの遅さにつながることもあるため、どれか一つに絞る方がサイトの安定性につながります。
長期間更新されていない
最後の更新日が何年も前になっているプラグインは、開発が停止している可能性があります。こうしたプラグインは、セキュリティホールがそのまま放置されていたり、最新のWordPressのバージョンに対応していなかったりと、さまざまなトラブルの原因になりがちです。
WordPressの管理画面のプラグインメニューから詳細→更新履歴を確認し、長く更新されていないものは削除を検討しましょう。
WordPressプラグインの数はいくつが良いのか
プラグインは便利な反面、入れすぎるとサイトの速度やセキュリティ、管理のしやすさに影響を及ぼすため、必要最低限にとどめることが重要です。とはいえ、具体的に何個までなら大丈夫なのかと疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
当社のこれまでの制作実績を踏まえると、比較的シンプルなサイトであれば10個前後、多機能なサイトでも20個以内に収めているケースがほとんどです。もちろん、サイトの目的や設計方針によって多少の前後はありますが、これをひとつの目安として考えるとよいでしょう。
また、数そのものよりも、本当に必要な機能かどうか、他のプラグインやテーマと重複していないかを見極める視点も大切です。新しいプラグインを追加する前に、既存の機能で代用できないかを確認するだけでも、プラグインの総数は自然と抑えられていきます。
プラグインは多ければ多いほど良いわけではなく、少数精鋭で安定した構成にしていく方が、長期的に見て運用しやすいWordPressサイトにつながります。
まとめ:WordPressプラグインの入れ過ぎには注意
WordPressを便利に使ううえでプラグインは欠かせない存在ですが、必要以上に追加するとサイト全体に悪影響を及ぼす可能性があります。表示速度の低下やセキュリティリスク、管理の煩雑さなど、入れすぎによるデメリットは少なくありません。
まずは本当に必要な機能を見極め、使っていないプラグインは思い切って削除することを検討しましょう。目安としては、10個前後から20個以内に収まるように構成するのが理想です。不要なプラグインを整理することで、より安定した運用とメンテナンス性の高いWordPressサイトが実現できます。