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SEOにおけるカニバリゼーションの考え方

カニバリゼーションのSEOへのマイナス影響は、多くのホームページ制作会社やSEO会社が話しています。

当社もカニバリゼーションにはSEOデメリットがあると判断をしているのですが、しかし過剰に意識する必要はないと考えています。

当ページでは、カニバリゼーションが与えるSEOへの影響、カニバリゼーションが多くても高いSEO効果を発揮している事例、意識は大切だが気にし過ぎは良くない点を解説します。

カニバリゼーションが与えるSEOへの影響

カニバリゼーションについて詳しくはこちらをご覧ください。

カニバリゼーションが与えるSEOへの影響には4つのポイントがあります。

Googleの見解

Googleはカニバリゼーションを良い状態と思っていません。

Googleのカニバリゼーションの見解としてよく引用されるページを見ると、Googleのジョン・ミューラー氏は以下のような発言をしています。

私たちは、入手したコンテンツをそのままランク付けします。ほぼ同じ内容のページが多数ある場合、一群の子供たちが列の先頭に並びたがっているのと同じように、互いに競争し、最終的に他の誰かがその前に滑り込むことになります。個人的には、弱いページが多数あるよりも、少数で強力なページの方が好みです。サイトの価値を下げないでください。

すなわち、同じ内容のページがたくさんあることは推奨されておらず、同じ内容のページがたくさんあることで、ホームページの価値を下げ、他のホームページに上位を取られると発言をしています。

被リンクのSEO評価が分散される

カニバリゼーションが発生すると、被リンクのSEO評価が分散してしまう恐れがあります。

例えば、AとBという似た内容のページがあった場合に、ユーザーはどちらのページにリンクをしても変わらず、Aのページに50本、Bのページに10本の被リンクが獲得できたとします。

Aのページに60本の被リンクが獲得できていれば1位表示されていたかもしれないのに、そのうちの10本をBのページに取られている状態になるので、十分なSEO効果を実現することができないのです。

ユーザー行動が分散される

カニバリゼーションが発生すると、ユーザー行動が分散されてしまい、Googleからの評価を下げてしまう可能性があります。

Googleは、SEOの評価指標として、Google Chromeのデータや検索結果から訪問したユーザーが検索結果に戻ってきていないかを確認しています。

1つのテーマに複数ページがあることで、Googleに提供できる情報量が減ってしまうので、十分なSEO効果を実現することができない可能性があります。

クロールバジェットが分散する

Googleのクローラーは、1日の訪問回数に制限を付けており、この制限をクロールバジェットと言います。

カニバリゼーションは、似た内容のページになっているので、どちらも似たような検索キーワードで表示されるページになり、無駄にクロールバジェットを消費してしまうページと言えます。

SEOでは、クロールバジェットの無駄な消費はできる限り避けることが鉄則です。

高いSEO効果を発揮しているホームページのカニバリゼーション

上記のように、カニバリゼーションのSEOへのマイナス影響は大きくなっているのですが、制作実績で多くのキーワードで上位表示を実現しているホームページの事例を解説します。

東京渋谷の鍼灸師のホームページ

東京渋谷の鍼灸師のホームページ

東京渋谷の鍼灸師のホームページでは、65ページしかないにも関わらず、高いSEO効果を発揮しています。

東京渋谷の鍼灸師のホームページのGoogleサーチコンソール

大体1日当たり400人から500人を集客しているのですが、カニバリゼーションがないかと言うと、実は多くのキーワードで大量に発生しています。

【治療院 恵比寿】でのカニバリゼーション

例えば、【治療院 恵比寿】というキーワードを見ると、7ページが表示されていますし、さらに他の重要なキーワードでも、多くのカニバリゼーションが発生しています。

一般論で言えば、SEO効果が下がっているので、良い状態ではありませんが、検索エンジンから多くの見込み顧客の集客に成功しているのです。

ANAとJALの株主優待券を販売するネットショップ

ANAとJALの株主優待券を販売するネットショップ

ANAとJALの株主優待券を販売するネットショップでは、ANAとJALの株主優待券を含むキーワードでSEOを行っているので、検索エンジンからの集客数はそれほど多くありません。

ANAとJALの株主優待券を販売するネットショップのGoogleサーチコンソール

一日に120人から150人の集客になっていますが、すべてが見込み顧客になっているので、年間の売上としては約3億円で、そのほとんどがSEOで集客を行っています。

こちらのネットショップのカニバリもかなり多くなっています。

【jal 株主優待券】でのカニバリゼーション

例えば、【jal 株主優待券】というキーワードでは、14ページが表示されており、もちろん他の重要なキーワードでも、多くのカニバリゼーションが発生しています。

こちらも同様に、SEO効果が下がっていると言えるのですが、検索者数が多くなっているのです。

SEOではカニバリゼーションへの意識は大切だが気にしすぎは良くない

上記の事例や他の制作実績のホームページの結果から、実はカニバリゼーションは、そこまで気にする必要がないと思うようになりました。

インターネットにホームページを公開して、検索エンジンがページを評価している以上、ページ数が増えてくると、カニバリゼーションは発生してしまうものだと思います。

ただし、SEOへのデメリット自体は否定できないものになっているので、Webマスターはカニバリゼーションを意識した文章作成に取り組むことが大切です。

カニバリゼーションを意識し始めると、新規ページ作成やコンテンツの品質が高まるリライトがスムーズに進まなくなるケースを多く見てきました。

カニバリゼーションよりも、サイト全体を良質化させることで、自然と高いSEO効果が得られるようになると確信しています。

SEOにおけるカニバリゼーションの考え方のまとめ

SEOにおけるカニバリゼーションの考え方を解説しました。

カニバリゼーションは、SEOデメリットは確かにありますが、過剰に意識をしてしまうと、検索エンジンのためのホームページ運営になってしまい、検索結果が高まることがありません。

そのため、カニバリゼーションを意識することは重要ですが、過剰に考えすぎないように気をつけましょう。

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