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自社サイト分析とは?項目や指標、流れを解説
自社サイトの成果を高めるためには、現状を正しく把握することが欠かせません。アクセス数やユーザーの動き、デザインの使いやすさなどを客観的に分析することで、改善すべきポイントが見えてきます。
このページでは、自社サイト分析の基本的な項目や指標、無料で使えるツール、分析の進め方について紹介します。初めて取り組む方でも無理なく始められる内容です。
自社サイト分析の前に行うこと
自社サイトを正しく分析するためには、いきなり数値を見るのではなく、事前に整理しておくべきポイントがあります。ここでは、分析の方向性を明確にするために必要な準備について解説します。
サイト分析の目的を明確にする
サイト分析は目的によって注目すべきポイントや指標が変わります。たとえば、デザイン性を高めたいのか、ユーザーの回遊率を高めたいのかによって、分析の軸が異なります。目的を定めずにデータを見ると、意味のない数値に振り回されてしまうこともあります。
まずは何のために分析を行うのかを明確にしましょう。目的が明確になれば、分析のアプローチとして定量分析と定性分析のどちらを重視すべきかも判断しやすくなります。
数値を比較して傾向を探るのが定量分析、ユーザー行動やページの見え方などを体感的に把握するのが定性分析です。目的に応じて使い分けることが大切です。
KPIとKGIを設定する
KPIとKGIは、サイト分析を行う際の道しるべとなるものです。たとえば、KGIが月間100件の資料請求であれば、それを実現するためのKPIは資料請求ページへの遷移率や訪問者数などになります。
KGIが設定されていないと、何のために改善しているのかが曖昧になってしまいます。逆に、KPIがなければ改善の進捗を測ることができません。分析の成果を具体的にするためにも、目的に基づいたKPIとKGIをセットで設定しておきましょう。
全体の傾向をつかむ
データを分析する際には、個別のページや数値に注目する前に、まず全体の傾向を把握することが重要です。
たとえば、サイト全体のアクセス数は増加傾向にあるのか、直帰率が高まっているのかなど、広い視点で変化をとらえることで、局所的な問題だけでなく根本的な課題にも気づきやすくなります。
また、全体を見ることで、急激な数値の変化や異常値にも気づきやすくなります。そうした異変は、サイト構造や導線、コンテンツ内容の改善点を見つける手がかりになります。
比較対象は前年同月にする
アクセス解析の結果から、コンバージョン率などを評価する際に、単純に前月と比較してしまうと、季節要因やキャンペーンの有無による影響を見逃してしまう可能性があります。
たとえば、年末年始や年度末などの繁忙期や閑散期は業種によって大きく動向が変わります。そのため、比較の基準としては前年同月との比較が最も効果的です。前年と比較することで、季節性の影響を排除し、より本質的な改善状況を把握しやすくなります。年間を通したデータの蓄積と活用が、継続的な分析には欠かせません。
自社サイトの分析項目と指標
サイト分析では、何を見てどう判断するかが重要です。ここでは、自社サイトを分析する際に注目すべき主な項目と、それぞれを評価するための指標について紹介します。
検索トレンドの変化を見る
ユーザーの関心やニーズの移り変わりを知るには、検索トレンドの変化を捉えることが重要です。
たとえば、あるキーワードの検索数が減っていれば、関連ページのアクセス数が落ちる可能性があります。逆に伸びているキーワードがあれば、新たなコンテンツのチャンスになります。専用ツールを活用すれば、キーワードの検索回数や推移を視覚的に把握でき、季節性やニーズの変化にも気づきやすくなります。
こうしたトレンドを反映することで、情報発信やSEO対策の精度向上が期待できます。
デザイン性や使いやすさ
デザインの見やすさや操作のしやすさは、ユーザーの離脱率や満足度に大きく影響します。
たとえば、リンクが見つけにくい、テキストが読みづらい、スマートフォンでの操作性が悪いといった問題があると、ユーザーは目的の情報にたどり着けず、すぐに離脱してしまう可能性があります。
こうした使い勝手の課題を把握するには、ユーザーがどこをクリックし、どこでスクロールを止めているかといった行動データを可視化する方法が有効です。実際の行動に基づいてページの問題点を発見することで、見た目だけでなく機能性も含めたユーザー体験の改善が可能になります。
アクセス数
アクセス数は、サイト全体の集客状況を把握するうえで基本となる指標です。
期間ごとのセッション数やユーザー数、ページビュー数などを確認することで、どれだけの人が訪問しているのかを把握できます。
また、アクセス数の変化を見れば、実施した施策の効果を検証することも可能です。たとえば、新しいコンテンツを公開した直後にアクセスが増えた場合、その内容がユーザーのニーズに合っていたと判断できます。
ユーザーの流入経路
ユーザーがどのような経路でサイトに訪れているかを把握することで、効果的な集客チャネルを見極めることができます。主な流入経路には、自然検索、SNS、広告、外部リンク、直接アクセスなどがあります。
たとえば、自然検索からの流入が多い場合はSEO対策が機能しているといえますし、SNS経由の流入が少なければ投稿内容や頻度を見直す必要があるかもしれません。流入経路の分析は、リソースの配分や施策の優先順位を考える際の判断材料になります。
ページごとのユーザー行動
各ページでのユーザーの行動を分析することで、ページの使いやすさや情報の適切さを見直すことができます。
直帰率が高いページは、最初に訪れたユーザーがそのまま離れてしまっていることを意味します。離脱率が高い場合は、次のページに進む導線が弱い可能性があります。また、エンゲージメントを確認すれば、ユーザーがそのページにどの程度関心を持っているかを測ることができます。
ページ単位での行動を把握し、必要に応じて構成やCTAの見直しなどを行うことが改善への第一歩になります。
コンバージョン数・率
サイトの最終的な成果を測るためには、コンバージョンの数や率の把握が欠かせません。
たとえば、問い合わせや資料請求、商品購入などの目標がどれくらい達成されているかを確認します。コンバージョン率が低い場合は、CTAボタンの配置や文言、入力フォームの使いやすさなどが障壁になっている可能性があります。
どのページからのコンバージョンが多いのか、どの導線で離脱が多いのかを分析することで、具体的な改善策を見つけやすくなります。
自社サイト分析で利用できる無料ツール
自社サイトを効率的に分析するには、専用のツールを活用するのが効果的です。ここでは、代表的な無料ツールを紹介します。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、自社サイトへのアクセス状況を詳しく把握できる分析ツールです。
セッション数やページビュー数、ユーザーの属性、滞在時間、直帰率など、幅広い指標を確認できます。特に、どのページにどれだけのユーザーが訪れているのか、どこで離脱しているのかなど、ユーザー行動の傾向を視覚的に捉えられる点が大きな特長です。
サイト全体のパフォーマンスを評価するだけでなく、コンテンツごとの改善にも役立ちます。初期設定には少し知識が必要ですが、情報量が多いため本格的にサイトを改善したい場合に欠かせないツールです。
Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールは、検索エンジンとの関係性に特化した分析ツールです。
Google検索でどのようなキーワードから流入があるのか、検索順位やクリック率はどうかといったデータを確認できます。また、インデックス状況やエラーの検出など、検索結果に悪影響を与える要素も確認できます。
SEO対策に取り組むうえで欠かせないツールであり、Googleアナリティクスと併用することで、より包括的な分析が可能になります。
Googleトレンド
Googleトレンドは、特定のキーワードに対する検索ボリュームの推移を可視化できるツールです。
キーワードの人気度や季節性の変化、新たなニーズの兆しを把握するのに役立ちます。たとえば、これから注目されそうなトピックを見つけたり、特定の時期にアクセスが集中するテーマを発見したりすることが可能です。
コンテンツ制作やキャンペーンのタイミングを判断する際の参考にもなり、トレンドに沿った情報発信で集客効果を高めることができます。
Microsoft Clarity
Microsoft Clarityは、ユーザーが実際にどのようにサイトを操作しているかを可視化できるヒートマップ&セッションレコーディングツールです。クリック位置、スクロール範囲、ユーザーの動きなどがリアルタイムで把握できます。
たとえば、ユーザーが意図しない場所をクリックしていたり、ページの途中で離脱していたりする場合、コンテンツの構成や導線設計に課題があると判断できます。直感的なUIで操作しやすく、設定もシンプルなので、初めてヒートマップを使う人にも適しています。
無料でありながら高機能で、UI/UX改善において非常に有用なツールです。
自社サイト分析の流れ
自社サイトを効果的に分析・改善するには、順序立てたプロセスで進めることが重要です。ここでは、目的の設定から分析、改善までの基本的な流れを紹介します。
1. 目的などの設定を行う
分析を始める前に、まずはサイトの目的や改善したいポイントを明確にすることが大切です。
アクセスを増やしたいのか、コンバージョンを高めたいのか、回遊性を上げたいのかによって、見るべきデータや判断基準が変わってきます。この段階で、KGIとKPIを設定しておくと、以降の分析がブレにくくなります。
何をもって成功とするかを事前に決めておくことで、改善策の評価や施策の優先度も明確になります。
2. トレンドを把握する
次に、ユーザーの関心や検索ニーズの変化を確認します。
市場や業界によって、時期によって求められる情報は変わります。検索キーワードのトレンドや話題になっているテーマを把握することで、コンテンツの方向性や訴求のタイミングを見極めやすくなります。
特に、季節性やトレンドの浮き沈みがある業種では、この分析が集客に直結します。過去の実績と照らし合わせながら、今後強化すべきテーマを判断していきましょう。
3. SEO状況を分析して最適化する
SEOの状況を確認することで、検索流入における課題や改善点が見えてきます。
狙っているキーワードで検索順位が落ちていないか、クリック率は下がっていないか、検索結果からの流入数が減っていないかなどをチェックします。また、各ページのタイトルタグやディスクリプションが適切か、内部リンクは整っているかなど、テクニカルな面も含めて見直しましょう。
検索パフォーマンスの変化にいち早く気づくことで、タイムリーな対応が可能になります。
4. その他の流入元を分析して最適化する
検索エンジン以外からの流入も重要な分析対象です。
SNS、広告、外部サイトからのリンク、メルマガなど、さまざまなチャネルの成果を比較し、それぞれの強み・弱みを把握します。たとえば、SNS経由の流入が多いのにコンバージョンにつながっていない場合は、ターゲットがズレている可能性もあります。
どのチャネルが効果的なのかを見極め、施策の方向性を調整していきましょう。
5. サイト内の問題点の発見と改善を行う
ユーザーがサイトに訪れた後、どのような行動をしているのかを分析することで、サイト構成や導線にある課題を見つけやすくなります。直帰率が高いページ、離脱率が多い導線、コンバージョンに至らないステップなどをチェックしましょう。
また、ヒートマップを使えば、実際のユーザーの行動を視覚的に把握できます。これにより、なぜ成果が出ないのかの具体的な原因に気づくことができ、ピンポイントで改善策を講じることができます。
自社サイト分析手法は単発ではなく継続して行う
自社サイトの分析は一度きりの作業ではなく、継続的な取り組みが欠かせません。状況は常に変化しており、検索ニーズやユーザーの行動も時間とともに移り変わります。そのため、定期的に数値を確認し、改善の効果を振り返りながら新たな施策を重ねていくことが重要です。
特にSEOに関しては、施策の効果が出るまでに時間がかかるケースも多く、短期的な判断だけでは成果につながりません。小さな改善を積み重ねることで、結果として大きな成果につながります。
継続的な分析と改善を支える考え方として、PDCAサイクルの導入がおすすめです。分析から仮説を立て、実行し、結果を見てまた次の改善へとつなげる。この繰り返しが、サイトの成長には不可欠です。
自社サイト分析のまとめ
自社サイトを改善するためには、現状を正しく把握し、数値と実際のユーザー行動をもとに課題を見つけていくことが大切です。目的やKPIを明確にしたうえで、アクセス状況や検索トレンド、ページごとの行動データなどを分析することで、改善すべきポイントが見えてきます。
そのためには、無料で使えるツールを活用しながら、段階的に分析を進めていくことが効果的です。一度だけで終わるものではなく、定期的に見直しを行い、PDCAサイクルを回しながら継続的に取り組むことが成果につながります。
まずは自社サイトの目的を整理し、手の届く範囲から分析と改善を始めてみましょう。
また、自社サイトだけではなく、競合他社の分析を行うことで、より詳細な分析結果を得ることが可能です。詳しくは、競合サイト分析とは?のページをご覧ください。