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Cookie(クッキー)とは?種類やキャッシュとの違い、削除法を解説
昨今、Cookie(クッキー)使用の同意を求めるポップアップが表示されるホームページが増えています。
Cookieを利用することで、ホームページの閲覧をスムーズに行うことができるようになりますが、十分にCookieを理解していないと、訪問者に思わぬ損害を与えてしまうリスクがあります。
当ページでは、Cookie(クッキー)とは何かや、種類、キャッシュとの違い、メリット、デメリット、削除法について解説します。
目次
Cookie(クッキー)とは、ホームページを閲覧すると残る、閲覧したホームページや入力データ、利用環境などが記載されたファイルのことを言います。
情報が記載されたファイルがあることで、訪問者が2度目にホームページに訪れた際に、その記録情報をベースに閲覧することができるので、例えば、ログイン情報を入力しなくてもログインができたり、ネットショップであれば、氏名や住所などの情報を打つことなく、商品を購入することができます。
Cookieは、訪問者だけではなく、ホームページ運営会社においても重要になっており、Cookieの仕組みや設定法、危険性などを理解すれば、コンバージョンに繋がる仕組みを実装することができます。
ホームページ運営会社がCookieを正しく理解することにより、訪問者の安全性が高まったり、ユーザーに合わせた広告などのコンテンツを表示させることができるようになるので、ホームページの成果対策が行えるようになります。
Cookieの仕組みは、会員証をイメージすると分かりやすいです。
例えば、初めて訪れたレンタルビデオショップでビデオを借りる際には、会員証を発行しなければ、借りることができず、2回目以降のレンタルでも、同じ会員証を利用します。
その会員証は身分証明を行うだけではなく、毎回どのようなビデオをレンタルしているのかの履歴も保管されています。
Cookieも同様になり、初めて訪れたホームページの場合は、サーバーから訪問者のブラウザに元ファイルになるCookieが発行されます。
そして、2回目以降のアクセスでは、訪問者のブラウザからサーバーに過去の履歴が含まれるCookieが渡されて、過去の履歴をサーバーが把握するという流れになります。
その結果、訪問者は、二回目以降のアクセス時に、住所や氏名などの情報を入力する手間なく、ログインや商品の購入が行えるのです。
Cookieと一言で言っても、実は2つの種類があり、それぞれを解説します。
ファーストパーティークッキー
ファーストパーティークッキー(1st Party Cookie)とは、ユーザーが訪れたホームページのドメインから発行されたCookieです。
ファーストパーティークッキーは、訪問したホームページが発行しているので、該当のホームページでしか機能しないCookieになります。
ファーストパーティークッキーは、1つのドメインでしか機能しませんが、その精度は高く、ユーザー行動の追跡が行えるので、適切なアプローチを行うことが可能です。
ただし、同じホームページの閲覧であったとしても、デバイスやブラウザを変更されてしまうと、別ユーザーとして認識されてしまい、Cookieの機能を利用することができません。
また、ホームページの管理者として、ファーストパーティークッキーは、Cookieを発行するために多くの負荷がかかってしまうので、ホームページの表示速度を落としてしまう可能性があります。
サードパーティークッキー
サードパーティークッキー(3rd party cookie)とは、第三者のドメインから発行されたCookieのことです。
第三者と言うのは、例えば該当のaa.comというホームページに広告が表示されている場合に、その広告をクリックした先のbb.comというドメインから発行されたCookieになり、まったく関係がない第三者が発行したCookieではありません。
つまり、aa.comもbb.comも、例えば同じ広告代理店を利用していた場合に、サードパーティークッキーが利用されます。
具体的な事例として、例えば、自転車のホームページを見たあと、異なる業界のホームページを見たら、自転車の広告が表示されたという経験がある方も多いと思いますが、これがサードパーティークッキーです。
ただし、サードパーティークッキーは、第三者が関わるや、多くのデータが紐付けられるという問題点があり、プライバシーの観点から問題視され、多くのブラウザでは、サードパーティクッキーのサポートを廃止する方向で動いています。
Cookieと誤解されやすいのがキャッシュですが明確な違いがあります。
Cookieはホームページを閲覧した履歴やIDとパスワードなどを保存するのに対して、キャッシュはHTMLやCSS、画像ファイルなどを保存してくれます。
すなわち、Cookieは個人情報を取り扱いますが、キャッシュはホームページのデータを取り扱うことになっているので、キャッシュで個人情報が漏洩する心配は一切ありません。
Cookieの基本的な概念は理解ができたと思うので、次はメリットを紹介します。
訪問者は手間がなくなる
Cookieを利用することで、訪問者が管理画面にアクセスするために、IDとパスワードを入力する手間がなくなったり、商品を購入する際に、氏名や住所などの入力を行う必要がなくなります。
分かりやすい例で言うと、XやInstagramなどのSNSでは毎回ログインのために、IDとパスワードを入力しなくてもログインができます。
さらに、Amazonだと、おすすめ商品として過去によく見た商品や似た商品をおすすめされることがあるのですが、これはCookieを利用してレコメンド表示を行っていて、訪問者は気になる商品を探す手間を省くことができます。
このように、Cookieを利用することで、訪問者の手間を省くことが可能になるので、よりユーザー目線のホームページへと成長するのです。
会社はマーケティング施策に役立つ
Cookieを利用することで、訪問者が行ったサイト内での行動がすべて履歴に残るので、Cookie情報を基にして、ホームページの改善を行うことが可能です。
また、Cookieの利用法として、リターゲティング広告と呼ばれる手法で、自社商品とマッチ度が高い訪問者に対して広告配信を行うことで、コンバージョン数を大きく高めることも可能です。
Cookieにはデメリットもあるので紹介します。
個人情報の漏洩のリスク
Cookieには、個人情報も残っているので、パソコンやスマートフォンを紛失してしまい、第三者にSNSへの不正ログインやAmazonなどのネットショップで商品を購入されてしまうリスクがあります。
プライバシーの侵害
Cookieはプライバシーの侵害と指摘されることが多いです。
日本国内では、直接的にCookieがプライバシーの侵害に当たるとは言われていませんが、ユーザーが意図しない形で第三者にCookie情報を公開や提供するなどの行為はプライバシーの侵害にあたると考えられます。
では、最後にCookieの削除法を紹介します。
Google Chromeの場合
Google Chromeのプライバシーとセキュリティのページにアクセスをして、「閲覧履歴データの削除」をクリックします。
そして、詳細設定をクリックして、Cookieと他のサイトデータにチェックを入れ、「データを削除」をクリックすれば完了です。
iPhoneのSafariの場合
設定>Safari>Cookieを削除したい期間を選択して、「履歴を消去」をタップすれば完了です。
Cookieとは何かや、種類、キャッシュとの違い、メリット、デメリット、削除法について紹介しました。
Cookieとは、個人情報を含むものになっているので、会社側であれば明確に理解をして適切な対策を講じる、訪問者側はある程度の知識を持つことで、安心で安全にインターネットを活用することができます。
Cookieって何?とお思いの方の参考になれば幸いです。