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Googleアナリティクスとは?分かることや導入法、初期設定、改善法
Googleアナリティクスとは、検索エンジンのGoogleが提供する無料のアクセス解析サービスです。
Googleアナリティクスを活用することで、ホームページが抱える問題点を発見することができるので、適切な改善を行えば、コンバージョン数を大きく伸ばすことができます。
当ページでは、Googleアナリティクスとは何かや、分かること、導入法、初期設定、改善法、活用の注意点を解説します。
目次
Googleアナリティクスとは
Googleアナリティクスとは、Googleが提供する無料のアクセス解析サービスのことを言います。
Googleアナリティクスには有料版のGoogleアナリティクス360というサービスもあり、Googleアナリティクス360の方が分析できる内容は多いですが、一般的な中小企業サイトにおいては、無料版でも十分なデータを提供してくれています。
ちなみに、現在のGoogleアナリティクスのバージョンはGA4になり、当ページはGA4の解説です。
GA4は、初見では扱いづらいですが、当ページの初期設定を適切に行い、利用し続けていただくことで、ホームページの改善に役立てることができます。
ただし、Googleアナリティクスは、数値データをベースに表示させてくれているので、初めてアクセス解析を利用するWebマスターにとっては少し難易度が高いですが、継続して閲覧をしていれば、次第に数値データに慣れていくので、最初だけの努力を思い、継続して活用しましょう。
また、Google公式のGoogleアナリティクスの紹介はこちらのページからご確認ください。
Googleアナリティクスで分かること
Googleアナリティクスで分かることを解説します。
現状把握
Googleアナリティクスを活用することで、サイト全体や、各ページの現状把握が行えます。
例えば、Googleアナリティクスのページを開くと、サイト全体の概要が表示されており、現在のホームページの状態をざっくりと把握することができます。
また、サイト全体だけではなく、個々のページの現状把握も可能です。
Googleアナリティクスのレポート>ライフサイクル>ページとスクリーンを開くと、ページごとの数値データを確認することができます。
数値データから、それぞれのページの現状を把握して、問題のある数値を改善することで、サイト全体の数値が高まり、ホームページのコンバージョンが高まります。
リアルタイム分析
Googleアナリティクスのレポート>リアルタイムをクリックするとリアルタイムレポートが表示されます。
リアルタイムレポートは、一般的な会社のホームページでは、改善の役には立ちませんが、期間限定のキャンペーンを開催している会社にとっては重要なレポートです。
期間限定の場合は、短い期間でより早く正確な改善を行わなくてはならないので、そういった場合にリアルタイムレポートを活用することで、スムーズにキャンペーンサイトのコンバージョン率を高めることができます。
集客分析
Googleアナリティクスでは、どこから見込み顧客を集客できているのかの集客分析が行えます。
また、それぞれの集客ルートごとに、どれくらいのアクセスがあったのかや、直帰率などを分析することができるので、それぞれの集客ルートごとに、適切な対策が行えるようになります。
多くの会社では、例えば、検索エンジンからの集客力を高めるためにSEOに取り組んでいますが、SEOによって集客した訪問者を適切にコンバージョンページへと誘導しなくてはなりません。
そのため、個々の集客ルートで適切な対策を行うためには、Googleアナリティクスの集客分析レポートの活用が必須になります。
成功と失敗しているページの発見
Googleアナリティクスを利用することで、各ページの詳細データを得ることができるので、成功と失敗しているページの傾向を掴むことが可能です。
例えば、サイト全体の直帰率が高いので、直帰率の改善に取り組む場合、直帰率の低いページと高いページの順に並び変えることで傾向を掴むことが可能です。
そして、直帰率が低いページの傾向を参考にして、直帰率が高いページを改善することで、ホームページのコンバージョンは大きく高まります。
直帰率について詳しくは、直帰率とは?のページからご覧ください。
Googleアナリティクスの導入法
Googleアナリティクスの導入法としてタグを埋め込む方法を解説します。
Googleアカウントの開設
Googleアナリティクスを導入するにはGoogleアカウントの開設が必要になり、Googleアカウントの開設法はこちらをご覧ください。
また、GoogleアナリティクスとGoogleサーチコンソールのアカウントは同じでなければ、連携ができないので、分析ツール用のアカウントを1つ用意することをおすすめします。
Googleアナリティクスのページにアクセス
Googleアナリティクスのホームページにアクセスして、「計測を開始」をクリックします。
アカウントの作成
自分が管理しやすいアカウント名を「英語」で入力します。
特に、1つのGoogleアカウントで複数のGoogleアナリティクスを設定される会社の場合は、アカウント名=ホームページが紐づくような名称を定めましょう。
アカウントのデータ共有設定は、内容を閲覧して、共有したい項目があればチェックを入れて、不明な場合はデフォルトのままにしておき、「次へ」をクリックします。
プロバティの作成
プロバティ名は「日本語」で管理しやすい名称をつけて、レポートのタイムゾーンは「日本」、通貨は「日本円(¥)」を選択して、「次へ」をクリックします。
お店やサービスの詳細
自社の業種と規模を選択して「次へ」をクリックします。
ビジネス目標
ビジネス目標を選択するのですが、どれを選べば良いか分からなければ、「ベースラインレポートの取得」を選択して、「作成」をクリックします。
Google アナリティクス利用規約
国名で「日本」を選択して、「Agree」をクリックして利用規約を一読、「GDPR で必須となるデータ処理規約にも同意します」にチェックを入れて、「同意する」をクリックします。
データ収集を開始する
ホームページの分析であれば「ウェブ」をクリックします。
データストリームの設定
ウェブサイトのURLに「自社サイトのURL」を記載して、ストリーム名は「日本語で後から見たときに分かりやすい名称」を入力したら、右上にある「作成して続行」をクリックします。
Googleアナリティクスのタグを取得
上記の手動でインストールするのタグにあるコードをコピーします。
コピーが終わったとしても、この画面は消してはならず、別タブで自社のホームページを確認しましょう。
ホームページにタグを埋め込む
上記のタグをホームページに埋め込むのですが、昨今ではWordPressで制作したホームページが多いので、WordPressに埋め込む方法を紹介します。
ただし、WordPressであったとしても、作り方によっては当てはまらないケースがあるので、当ページで紹介している流れの中で、異なる画面になっている場合は、そのホームページを制作した会社に相談しましょう。
上記のGoogleアナリティクスのタグは、すべてのページの<head>・・・</head>内に記載します。
WordPressの外観>テーマファイルエディタをクリックして、右ナビゲーションにある「header.php」をクリックします。
該当のファイルが表示されるので、そのファイルの</head>の直前にGoogleアナリティクスのタグをペーストして、「ファイルを更新」をクリックしましょう。
インストールをテスト
Googleアナリティクスの画面に戻り、「インストールをテスト」をクリックして、テストが終わるとボタンが「確定」に切り替わるので、「確定」をクリックします。
これでGoogleアナリティクスの導入が完了です。
Googleアナリティクスの初期設定
Googleアナリティクスをホームページの改善に利用するために、最低限の初期設定を解説します。
ただし、ホームページの目的ごとに設定法があるので、もし他の設定を行いたい場合は、当社あるいは取引のあるホームページ制作会社に問い合わせをお願いします。
Googleサーチコンソールとの連携
Googleサーチコンソールにログインして、設定のページにアクセスして「協力者」をクリックします。
GoogleアナリティクスとGoogleサーチコンソールが同じアカウントで運用されていれば、Google Analyticsという項目が表示されているので「関連付ける」をクリックすれば関連付けが完了です。
10分ほどが経過すると、Googleアナリティクスのレポートに「Search Console」という項目が表示され、そこにGoogleサーチコンソールのデータが表示されます。
表示するレポートの指定
Googleアナリティクスでは、初期の状態だと、自分が見たい数値データを閲覧することができません。
そのため、閲覧できる数値データをカスタマイズしなくてはならず、この作業はビジネスと目標やユーザー、ライフサイクルで、項目を編集できるページすべてに行う必要があります。
また、Googleアナリティクスのページによっては多少見栄えが異なりますが、設定法は同じになるので、内容を理解したうえで設定しましょう。
Googleアナリティクスで、表の表示されたページにアクセスして、ページの右上にある鉛筆アイコンをクリックします。
表示された項目にある指標をクリックします。
そうすると、右側に項目名が表示されるので、不要な項目は「×」をクリックすると消すことができ、追加する場合は「指標を追加」をクリックします。
表示できる項目数は、最大で12個までになります。
あくまで一例ですが、当社が表示させる項目は以下です。
- 総ユーザー数
- 初回訪問
- リピーター数
- セッション
- セッションあたりのページビュー数
- 表示回数
- ユーザあたりのビュー
- 平均エンゲージメント時間
- 直帰率
- 平均セッション継続時間
- イベント数
指標の選択後、ページ右下の「適用」をクリックし、「保存」をクリックすれば、表の項目名が変更されます。
ちなみに、当社のホームページでは、以下のような画面になっています。
自分のアクセスを解析結果から除外する
Googleアナリティクスの解析結果から、自分のアクセスを除外する方法には、グローバルIPアドレスを指定するか、アドオンを利用するかのどちらかです。
ただ、グローバルIPアドレスを指定してしまうと、地域ごとにランダムで振り分けられているので、会社周辺のアクセスを正確に解析することができません。
そのため、地域を絞ったターゲットを設定しているホームページにおいては、社内のパソコンにインストールしているブラウザに、Google Analytics オプトアウト アドオンという追加機能を導入しましょう。
コンバージョンの設定
Googleアナリティクスにコンバージョンを設定しておくことで、より正確なデータ分析が行えます。
Googleアナリティクスの左下にある「管理」をクリックして、データの表示>「イベント」をクリックして、表示されたページにある「イベントを作成」をクリックします。
右上に表示された「作成」をクリックします。
カスタムイベント名は、自分が管理しやすい名称を入力し、例えば「お問い合わせ」などの文言になります。
一致する条件に付いては、2つの条件を設定することが多いです。
event_name | 次と等しい | page_view |
page_location | 次を含む | /contact/contact-thx/ |
上記を説明すると、/contact/contact-thx/というページが表示された場合に、コンバージョンとして定めるという意味になります。
入力が終われば、右上にある「作成」をクリックします。
最後に、first_visitをONにすれば完了です。
Googleアナリティクスを使った改善法
一般的なGoogleアナリティクスを使ったホームページの改善法を解説します。
集客数を増やすために
Googleアナリティクスの集客を確認することで、どこからの訪問者数が多いかをチェックすることができます。
例えば、Organic Searchが多いホームページであれば、SEOとして成功していると言えるのですが、その時にSEOばかりに力を入れていると、期待通りに訪問者数を伸ばすことができません。
そのため、例えば、Organic Socialを増やすためにSNS運用に力を入れたり、Organic Videoを増やすためにYouTubeでの配信に力を入れるなど、集客数が少ないルートに注力することがおすすめです。
集客力が高いルートから訪問者数をさらに増やすことは大変ですが、現在集客力が弱いルートからのアクセスであればスムーズに伸ばすことができます。
また、表示される項目を変更していることで、それぞれの集客ルートからのユーザー行動を確認することができるので、流入元あるいは先ページのコンテンツの在り方を検討することが可能になり、集客ルートごとのコンバージョン率を高めることもできます。
ホームページの問題点を改善するために
Googleアナリティクスのライフサイクル>エンゲージメント>ページとスクリーンを開くと、各ページの詳細データが表示されます。
Googleアナリティクスのデータで、特に注目して欲しいデータが直帰率です。
一般的な直帰率とは、入口ページだけを見て離脱した人の割合のことを言うのですが、Googleアナリティクスの直帰率は以下になります。
- 10秒未満のセッション
- 他のページに移動しなかった
- イベントトリガーのアクションを行わなかった
上記を満たすセッションのことを直帰と言い、その割合が直帰率です。
つまり、Googleアナリティクスの直帰率を改善することは、訪問者が多くのページを巡回したり、さらにはページのコンテンツをしっかりと読んでくれている状態のホームページへと成長させることを意味し、コンバージョン率を高める効果があります。
Googleアナリティクス活用の注意点
Googleアナリティクスを活用するときの注意点を解説します。
他社サイトの解析はできるのか
Googleアナリティクスでは、専用のJavaScriptタグが必要になるので、他社サイトの解析はできません。
他社サイトを解析する際には、AhrefsやSimilarWebなどの有料ツールを活用する必要があります。
数値データを見るだけではホームページは良くならない
Googleアナリティクスを初めて利用するWebマスターに多いのが、数値データだけを見て一向にホームページの改善を行わないことです。
数値データを見慣れてくると、面白い情報であることは分かりますが、Googleアナリティクスはホームページの成果を高めることが目的のツールになっているので、改善を行わなければ、目的を達成することができません。
数値データだけで判断することは良くない
Googleアナリティクスは、膨大な数値データを提供してくれますが、数値データだけに頼った改善を行ってはいけません。
数値データはあくまで指標の1つであると考えて、Webマスターは数値データを見たうえで、ユーザーに価値あるホームページへと成長させなくてはなりません。
単に数値データだけが高くなったホームページでは、期待通りの成果を得ることができないので、もっとも大切なのは、ユーザーフレンドリーなホームページになります。
Googleアナリティクスのまとめ
Googleアナリティクスについて解説しました。
ホームページの集客力やコンバージョンを高めるためには、Googleアナリティクスの活用が必須になり、当ページで紹介している内容を理解して、適切な設定や活用を行いましょう。
Googleアナリティクスって何?とお考えの方の参考になれば幸いです。