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プログラム可能な検索エンジンとは?使い方と料金を紹介
ホームページ内で目的の情報を素早く見つけられるようにすることで、ユーザーの利便性が向上し、コンバージョン率の改善につながる可能性があります。検索機能を導入する方法はいくつかありますが、WordPressを使用していないサイトの場合、Googleが提供するプログラム可能な検索エンジンが有力な選択肢の一つとなります。
当ページでは、プログラム可能な検索エンジンの概要やメリット、デメリット、料金、使い方を解説します。
目次
プログラム可能な検索エンジンとは
プログラム可能な検索エンジンとは、Googleが提供する無料または低価格で利用できる検索システムです。
以前はGoogleカスタム検索として提供されていましたが、サービスが終了し、現在はプログラム可能な検索エンジンとして運用されています。なお、英語表記ではGoogle Programmable Search Engineと記載されます。
規模の大きなホームページでは、ユーザーが目的のページを見つけられずに離脱してしまう可能性が高くなります。そのため、10ページ前後の小規模サイトでは不要な場合もありますが、100ページを超えるようなサイトでは、検索機能を導入することで、ユーザーの利便性を高めることができます。
プログラム可能な検索エンジンは、無料または低コストで導入できるため、サイト内検索を検討しているものの、適切なサービスが見つからない場合に有力な選択肢となります。ただし、メリットだけでなくデメリットもあるため、導入前に特徴を理解することが重要です。
当社では、予算を抑えたい企業で、WordPressを使用していない場合は、まずプログラム可能な検索エンジンの導入を提案し、検索機能の利用状況を確認した上で、より高度な有料サービスやフルスクラッチ開発を検討することを推奨しています。
プログラム可能な検索エンジンのメリット
プログラム可能な検索エンジンには、簡単に実装できる点や、カスタマイズ性の高さといったメリットがあります。ここでは、プログラム可能な検索エンジンを導入するメリットについて解説します。
簡単に実装できる
プログラム可能な検索エンジンは、専門的な知識がなくても簡単に導入できます。
Googleが提供するシンプルな設定画面で、検索エンジンを作成し、生成されたコードをホームページに埋め込むだけで利用可能です。
特に、WordPressを使用していないホームページや独自のシステムを開発したサイトでは、サイト内検索を実装する方法が限られるため、プログラム可能な検索エンジンの手軽さが大きなメリットとなります。
また、Googleの検索インデックスを活用できるため、精度の高い検索結果を表示できる点も強みです。
カスタマイズが簡単に行える
プログラム可能な検索エンジンは、管理画面から柔軟にカスタマイズを行うことができます。例えば、以下のような設定が可能です。
- 特定のディレクトリのみを検索対象にする
- 特定のページを検索結果の上位に表示する
- オートコンプリート機能の有効化
- 検索キーワードのハイライト表示
GoogleのMake search more effective with search featuresページでは、詳細な設定方法が紹介されています。
ホームページ制作の現場でも、特定のコンテンツを優先表示したり、不要なページを除外したりといった設定が求められることが多いため、カスタマイズ性の高さは重要なポイントとなります。
カスタマイズ作業は、ホームページ制作会社に依頼しなくても、管理画面から直感的に行えるため、技術的なハードルが低い点もメリットの一つです。
プログラム可能な検索エンジンのデメリット
プログラム可能な検索エンジンは、無料または低コストで導入できる便利な検索システムですが、デメリットも存在します。ここでは、プログラム可能な検索エンジンを導入するデメリットについて解説します。
無料プランでは広告が表示される
プログラム可能な検索エンジンの無料プランでは、検索結果ページにGoogleの広告が自動的に表示される仕様になっています。
そのため、検索を利用したユーザーが意図せず他のサイトへ移動してしまう可能性があり、企業サイトやECサイトでは注意が必要です。特に法人のホームページでは、広告が表示されることでサイトの信頼性やブランドイメージに影響を与えることもあるため、無料プランの利用は慎重に検討すべきでしょう。
カスタマイズに限界がある
プログラム可能な検索エンジンは、ある程度のカスタマイズが可能ですが、デザインやレイアウトの自由度には制限があります。
特に、検索結果のデザイン変更はGoogleが定めた範囲内でしか調整できず、細かなデザインの変更は難しい仕様となっています。
また、検索アルゴリズム自体を変更することはできません。特定のページを優先的に表示させる設定は可能ですが、独自の検索ロジックを組み込むことはできないため、検索結果の最適化には制約があります。
さらに、APIを利用する際には一定の制約があり、特に無料プランでは利用に制限が設けられています。
サイトのブランドイメージを統一したい場合や、完全にオリジナルな検索機能を実装したい場合には、不向きな選択肢となるでしょう。カスタマイズの自由度を重視するなら、他の検索エンジンを導入するか、有料プランの利用を視野に入れるのが賢明です。
プログラム可能な検索エンジンの料金
プログラム可能な検索エンジンの大きな魅力は、無料プランが用意されていることに加え、有料プランも低価格で利用できる点です。
無料プランでは広告が表示されますが、有料プランのProgrammable Search Element Paid APIやJSON APIを利用すれば、広告なしの環境を低コストで実現できます。
有料プランの料金は、利用回数に応じた課金制となっており、検索機能を導入したい法人サイトでも、比較的リーズナブルにサイト内検索を実装できるのが特徴です。
公式の料金体系については、Googleの最新情報を確認するのがおすすめです。
プログラム可能な検索エンジンの使い方
プログラム可能な検索エンジンは、Googleが提供するカスタム検索機能で、ホームページに適した検索機能を簡単に導入できます。ここでは、プログラム可能な検索エンジンの導入手順を解説します。
新しい検索エンジンを作成
プログラム可能な検索エンジンの公式サイトにアクセスすると、新しい検索エンジンを作成という画面が表示されます。ここで、まずは検索エンジンの名前を決めて入力します。管理しやすい名称にすることで、後から設定を変更する際も分かりやすくなります。
次に、検索の対象を指定します。特定のホームページやディレクトリ、ページを検索対象にする場合は、特定のサイトまたはページを検索を選択し、Googleの補足説明を参考にしながら対象URLを入力して追加をクリックします。もし、ウェブ全体を対象にする場合は、ウェブ全体を検索を選択します。
さらに、画像を指定したい場合は、画像検索にチェックを入れ、露骨な表現を含むページを除外したい場合は、セーフサーチにチェックを入れることができます。
これらの設定を行った後、私はロボットではありませんにチェックを入れ、ページ下部の作成をクリックすれば、新しい検索エンジンが作成されます。
検索結果のカスタマイズ
検索エンジンの作成が完了すると、プレビューとカスタマイズのリンクが表示されます。カスタマイズをクリックすると、検索結果のデザインや挙動を変更できる画面が開きます。
検索結果のレイアウトや配色を変更し、ホームページのデザインに合わせた調整が可能です。また、特定のページを検索結果の上位に表示させたり、検索対象から特定のページを除外したりすることもできます。
これまで多くのホームページにプログラム可能な検索エンジンを導入してきた経験から言うと、検索結果のデザインやレイアウトに関するカスタマイズは重要視されることが多いですが、プログラム可能な検索エンジンでは、完全に希望通りのデザインにはならないという点を理解しておく必要があります。
Googleが定めた範囲内での調整になるため、細かいデザイン変更が必要な場合は、他の検索システムの導入を検討するのも一つの方法です。
サイトに検索ボックスを設置する
カスタマイズが完了したら、検索ボックスをホームページに設置します。カスタマイズページの上部にはコードを取得というリンクボタンがあるので、それをクリックするとプログラム可能な検索エンジンのソースコードが発行されます。
取得したコードは、ホームページのHTMLに貼り付けることで検索機能が利用できるようになります。ただし、見た目を調整するにはCSSの編集が必要になるため、デザインの統一感を持たせたい場合は、ホームページ制作会社に相談すると良いでしょう。
プログラム可能な検索エンジンのまとめ
ホームページのサイト内検索ツールとして、プログラム可能な検索エンジンを紹介しました。
近年のホームページ制作ではWordPressが広く利用されており、WordPressには専用のプラグインが用意されているため、プログラム可能な検索エンジンを使用するケースは多くありません。
しかし、HTMLで制作された静的なホームページでは、検索機能の実装が難しいため、プログラム可能な検索エンジンが有力な選択肢となります。特に、コストを抑えて検索機能を導入したい場合に適しています。静的なホームページでのサイト内検索の実装を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
また、サイト内検索の仕組みを詳しく知りたい方は、サイト内検索とは?のページもあわせてご覧ください。