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マイクロコピーとは?得られる効果やUX向上の作り方
マイクロコピーは、ユーザーとの接点にさりげなく影響を与える短い文章です。一見目立たない存在ですが、使い方によってサイトの印象や行動に変化をもたらします。
このページでは、マイクロコピーに関心を持った方に向けて、効果や作り方を紹介します。
目次
マイクロコピーとは
マイクロコピーとは、Webサイトやアプリにおいて、ユーザーの目に触れるちょっとした短い文章のことを指します。例えば、ボタンの文言やフォーム入力時の案内文、エラーメッセージなど、目立たないながらもユーザーとの接点で使われるテキストが該当します。
多くの場合、マイクロコピーは1文から数語程度と非常に短く、見落とされがちな存在です。しかし、そのわずかな文章がユーザーの行動に与える影響は大きく、サイト全体の印象や使いやすさに直結します。
また、マイクロコピーは単に文字を置くだけではなく、コンバージョンの導線を考えたCTAの一部として活用されたり、デザインの一要素として統一感を演出したりと、さまざまな目的で使われています。
UXを高めるための工夫として注目されており、近年ではその重要性がますます高まっています。
マイクロコピーで得られる効果
マイクロコピーはただの装飾的な言葉ではなく、ユーザー行動に影響を与える重要な要素です。ここでは、どのような効果が得られるのかを紹介します。
コンバージョン率の向上
マイクロコピーは、ユーザーに次のアクションを促す際に強い効果を発揮します。たとえば、購入ボタンの文言を購入するから今すぐ購入してポイントGETに変えるだけでも、行動のハードルが下がり、クリック率や申し込み率が上がることがあります。
ユーザーの心理に寄り添ったマイクロコピーは、迷いを減らし、スムーズにコンバージョンへ導く手助けになります。CTAの一部として設計することで、コンバージョン率の改善に直結しやすくなります。
離脱率の低下
マイクロコピーを適切に設置することで、ユーザーがページを途中で離脱するのを防ぐことができます。たとえば、フォーム入力時に表示される説明文やエラーメッセージが丁寧であれば、ユーザーは安心して操作を続けることができます。
不安や迷いを感じたときに、適切なタイミングで表示されるマイクロコピーがあることで、ユーザーのストレスが軽減され、結果として離脱を防ぐ効果が期待できます。
リピーターの獲得
マイクロコピーは、ユーザーに良い印象を残すことでも効果を発揮します。ちょっとしたひと言がユーザーの記憶に残り、また使いたいと感じさせることも少なくありません。
トーンや言葉選びを工夫することで、ブランドイメージの向上にもつながり、結果的にリピーターを増やすことにつながります。
UXに効くマイクロコピーの作り方
マイクロコピーは、ユーザーのストレスを減らし、操作しやすい環境を整えることでUXの向上に貢献します。ここでは、マイクロコピーを作成する際に意識したいポイントを紹介します。
簡潔で分かりやすい表現を使う
マイクロコピーは短い文章だからこそ、情報をシンプルに伝えることが重要です。
専門用語や回りくどい表現を避け、誰が読んでもすぐ理解できる言葉を選びましょう。伝えたい内容を最小限の言葉で伝えることで、ユーザーの負担を減らし、スムーズな操作を促します。
ユーザーの共感を得るコピーを意識する
マイクロコピーに共感を込めることで、ユーザーとの距離が縮まり、安心感を与えることができます。たとえば、エラーが発生した際にただ、エラーが発生しましたと表示するのではなく、うまくいきませんでした。もう一度お試しくださいのように、気持ちに寄り添った表現が効果的です。
小さな一言が、UXを大きく左右します。
タイミングを意識した言葉を選ぶ
ユーザーに行動してもらうためには、今すぐや本日24時までなどのタイミングを示す言葉をマイクロコピーに取り入れることが効果的です。こうしたタイミングワードは、ユーザーの背中を押す役割を持ち、迷っているユーザーに一歩踏み出してもらいやすくなります。
時間的な区切りや限定感を伝えることで、自然な行動喚起につなげることができます。
具体的な数値を入れて伝える
今だけ、お得などのあいまいな表現よりも、今なら30%オフ、登録すると50ポイント付与といった具体的な数値を含むマイクロコピーの方が、説得力と行動喚起力が高まります。
数字はユーザーにとって判断材料になりやすく、瞬時に魅力を伝える手段として有効です。
前向きな表現で不安を取り除く
ポジティブな表現を使うことも、マイクロコピーでは重要なポイントです。ユーザーが不安を感じやすい場面で前向きな言葉を添えることで、安心感を与え、行動しやすくなります。たとえば、いつでも解約OK、プライバシーは守られます、1分で登録完了などが代表的です。
不安を想定したマイクロコピーを用意することで、離脱を防ぎ、スムーズな導線につなげることができます。
サイトの世界観・トーンに合わせる
マイクロコピーは単体で完結するのではなく、サイト全体のトーンと統一感を持たせることが大切です。
カジュアルなサイトであれば柔らかい言葉を、信頼性が求められるサービスであれば丁寧な言葉遣いを心がけることで、ブランドイメージを損なわずUXを高めることができます。
マイクロコピーの成功事例
マイクロコピーは、わずかな言葉でユーザーの行動に大きな影響を与えることがあります。実際に成果につながった事例を見ることで、どのような表現が有効なのかが見えてきます。ここでは、ユーザーの背中を押すマイクロコピーの使い方を紹介します。
行動を促すマイクロコピー
Netflixでは、アカウント登録フォームに、今すぐ始めるというマイクロコピーを使用しています。
申込むや登録といった定型的な表現ではなく、今すぐ行動したくなる言葉を選ぶことで、ユーザーの迷いを減らし、スムーズに次のステップへ進んでもらえる設計になっています。CTAとしての役割を果たすこの一言が、コンバージョン率の向上に大きく貢献しています。
利益を打ち出したマイクロコピー
ANA・JAL株主優待即納サービスのWebサイトでは、会員登録を行うと50ポイント進呈中というマイクロコピーを活用しています。ユーザーにとって得になる情報を短い文で明確に伝えることで、登録への動機付けにつながっています。
数字や特典を打ち出したマイクロコピーは、ユーザーの関心を引きやすく、行動を促す効果が高いといえます。
マイクロコピーのまとめ
マイクロコピーは、ユーザーの行動や体験に大きな影響を与える重要な要素です。効果的に活用することで、UXの向上やCTAの最適化、コンバージョンの改善につながります。
作り方や成功事例を参考にしながら、自社サイトにもマイクロコピーを取り入れてみてはいかがでしょうか。