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ワードサラダとは?誕生した背景やSEOリスク
ワードサラダという言葉は、SEOに携わっている方であれば、一度は耳にした経験があると思います。
従来は、検索エンジンのアルゴリズムが不完全であったため、ワードサラダを利用しても、SEO効果を発揮できていましたが、現在ではワードサラダで検索順位が上がることはなく、むしろスパム行為として、検索結果からホームページが消えてしまう可能性の方が高いです。
当ページでは、ワードサラダとは何かや、生まれた背景、SEOデメリットを解説します。
目次
ワードサラダとは
ワードサラダとは、文法は正しいけれども、読むと意味が分からないプログラムで自動生成された文章のことを言います。
従来のSEOでは、検索エンジンのアルゴリズムが不完全であったため、ワードサラダでも、高いSEO効果を発揮できたのですが、現在ではアルゴリズムの精度が上がり、文法ではなく文脈が重視されているので、ワードサラダを行ってもSEO効果はありません。
むしろ、ワードサラダを利用することで、意味が分からない文章のページが大量に生成されてしまうので、逆に検索順位を大きく落としてしまうか、検索結果から除外されてしまいます。
ワードサラダの定義
ワードサラダの定義は、文法に間違いはないけれども、読むと意味不明な文章になります。
ワードサラダは、自動生成ツールに、競合サイトの原稿やニュースサイトのRSSなどを登録することで、自動的にワードサラダの文章が生成されます。
一般的にSEOでは、情報の網羅性が重要になってくるので、多くの新規ページ作成を行わなくてはならず、文章作成時間を短縮することができたので、お忙しいWebマスターが利用していました。
ただ、検索エンジンは、文法が正しいことも大切ですが、文章の意味を重視しており、ワードサラダは人間が関わっていない意味の分からない文章になっているので、現在ではSEOスパムとして扱われています。
ワードサラダの仕組み
ワードサラダの仕組みは、形態素解析という技術とマルコフ連鎖という手法により生成されます。
形態素解析とは、文章を最小の単位の単語で分割する技術のことを言い、例えば、「私はハンバーグが好きです」という文章があった場合には、「私」「は」「ハンバーグ」「が」「好き」「です」と分解されます。
次にマルコフ連鎖とは、過去の状況を考慮せず、現在地を基にして未来の挙動や状況を表す確率統計のモデルになり、これを文章に置き換えると、キーワード出現頻度を最適化して参考にしたホームページを基に、単語の順番を並び替えた文章を生成することを言います。
ワードサラダが作られる仕組みは、プログラムが、この技術と手法を使って、いくつかの文章を合わせ自動生成してテキストを作成します。
ワードサラダの例文
ワードサラダは、自動生成された不自然な文章ではありますが、SEOキーワードが含まれており、多くの場合で、キーワード出現頻度を調整するために単語が羅列されています。
上記の文章を読んでも、がっかりするだけで、SEOのためだけにワードサラダが利用されていると言えます。
従来はそれでも効果がありましたが、現在の検索エンジンは文法ではなく文脈を重視しているので、ワードサラダを使った文章は検索順位が上がることはなく、検索順位を大きく落とすか、SEOスパムとしてペナルティを受けるだけになります。
ワードサラダが生まれた背景
ワードサラダは意味のない文章の羅列ですが、そのような仕組みが生まれたのには理由があります。
それは、検索エンジンのアルゴリズムの精度が低く、文章理解までが行えていなかった点と、被リンクは品質ではなく本数が高いSEO評価を受けていたことが原因です。
自社サイトにワードサラダを利用したとしても、訪問者が文章を読んだときに意味が分からなければ、コンバージョンを行ってくれることがないので、本体サイトでワードサラダを利用するWebマスターはいませんでした。
しかし、無料ブログなどの外部サイトを制作して、そこにワードサラダの原稿をアップロードして自社サイトにリンクを行えば、短時間で効率的に自社サイトの検索順位を上げることができると考えたのです。
従来の検索エンジンは、ホームページのテーマは見ていましたが、リンクの品質は見ておらず、被リンク本数が多いホームページは人気が高いと判断をして、検索順位を上げていました。
これがワードサラダが生まれた理由になり、当時は多くの無料ブログが開設され、ワードサラダの文章で更新が行われていたのです。
ワードサラダのSEOデメリット
ワードサラダを利用するSEOデメリットを解説します。
検索エンジンは自動検知ができる
ワードサラダは、検索順位を高めるためだけに作られているので、現在の検索エンジンはワードサラダを自動的に検知できるシステムが実装されています。
検索エンジンは、SEOのためだけに公開されているコンテンツを評価しておらず、重要になるのがユーザー目線のページを作成することになっているので、ワードサラダは検索エンジンとしても訪問者としても、まったく役に立たないものと言えます。
そのため、比較的早い段階から検索エンジンは、ワードサラダの文章を自動検知するプログラムを実装して、その結果、ワードサラダを利用するホームページはなくなったと思います。
品質評価ガイドライン違反
ワードサラダは明確に品質評価ガイドライン違反になります。
Google検索セントラルのGoogle ウェブ検索のスパムに関するポリシーにある大量生成されたコンテンツの不正使用を見ると、まさにワードサラダの文章のことを指しています。
つまりGoogleは、ワードサラダやAIなどの文章を自動生成できるツールが駄目なのではなく、意味の分からない文章を大量に公開することで、SEO効果の向上を実現しようとすることが問題と言っています。
検索エンジンは、文章を読んだときに、どのようにして文章理解を行っているかは分かりませんが、正確な判断ができているので、ワードサラダの利用はSEOやホームページのコンバージョンにおいてデメリットしかないと理解しましょう。
低品質な被リンクは検索順位を下げる
ホームページの文章がワードサラダになっていると、検索順位が下がるか、SEOスパムとしてペナルティが付与されるというのを理解できれば、昔と同様にワードサラダで無料ブログを更新してそこから被リンクを行えば良いのではないかと考える方も多いと思います。
しかし、残念ながら検索エンジンは、リンクの質を確認しているので、ワードサラダで作成されたページからの被リンクはすべて無効化あるいはペナルティを与えてきます。
つまり、現在のSEOにおいては、ワードサラダを利用できるシーンは一切なく、SEOとしてデメリットしかない対策と言えるのです。
ワードサラダのまとめ
ワードサラダとは何かや、生まれた背景、SEOデメリットを解説しました。
現在のSEOでは、ワードサラダを利用することはデメリットしかないので、絶対にワードサラダを利用してはいけません。
また、ワードサラダ以外にも似た手法が思いついたとしても実行してはならず、検索エンジンが評価するのはユーザーにとって魅力的なコンテンツのみになっています。
ワードサラダって何?とお思いの方の参考になれば幸いです。