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WordPressのバージョンアップとは?必要な理由やリスク、行う方法
昨今のホームページ制作は、WordPressの実装が当たり前になりました。
WordPressは、定期的に新バージョンがリリースされているので、Webマスターは定期的にバージョンアップを行う必要があります。
当ページでは、WordPressのバージョンアップとは何かや、自動バージョンアップを停止する方法、バージョンの確認法、必要な理由、リスク、行う方法、バージョンアップの推奨事項について解説します。
目次
WordPressのバージョンアップとは
WordPressとはサイト更新システムのことを言い、多くの会社がホームページ制作で利用しています。
WordPressのバージョンアップとは、新しいバージョンのWordPressにアップグレードすることを言い、バージョンアップには、メジャーアップデートとマイナーアップデートの2つがあります。
メジャーアップデートとは
メジャーアップデートとは、大きな変更が加えられているバージョンアップのことを言います。
見分け方 | 8.1→8.2というように2桁目の数字が上がる |
周期 | 一概には言えないが半年に1度くらい |
バージョンアップ方法 | Webマスターが手動で行う |
必要性 | 重要な変更が多いのでバージョンアップが必須 |
メジャーアップデートは、大きな変更点が多いので必ず行いましょう。
メジャーアップデートは、WordPressだけではなく、テーマやプラグイン、PHPのバージョンアップも行わなければ、レイアウト崩れに繋がる可能性が高いので、WordPress以外のバージョンアップも一緒に行うことが一般的です。
マイナーアップデートとは
マイナーアップデートとは、軽微なセキュリティの強化や不具合の修正が行われるバージョンアップです。
見分け方 | 8.11→8.12というように3桁目の数字が上がる |
周期 | 一概には言えないが1ヶ月に1度くらい |
バージョンアップ方法 | 自動でバージョンアップされる |
必要性 | 軽微な修正が多いので必須ではないがなるべく行う |
マイナーバージョンアップの注意点は、自動でバージョンアップがされてしまうことです。
例えば、ホームページを運営していて、突然管理画面の仕様が少し変更されたり、ホームページに不具合が発生した経験がある方もいると思いますが、これはマイナーバージョンアップが原因です。
そのため、WordPressの自動バージョンアップを停止しておいた方が安全です。
WordPressの自動バージョンアップを停止する方法
WordPressの自動バージョンアップを停止するには、手動とプラグインで行う方法が存在しています。
手動でバージョンアップを停止する方法
手動でバージョンアップを停止するには、サーバーのWordPressフォルダー内にあるwp-config.phpに以下のタグを追加します。
define( 'WP_AUTO_UPDATE_CORE', false );
ホームページ制作法によっては停止されないこともあるので注意が必要です。
プラグインでバージョンアップを停止する方法
手動でバージョンアップを停止できない場合は、プラグインを利用しましょう。
自動バージョンアップを停止するにはプラグインのEasy Updates Managerをインストールすることで、WordPressやプラグイン、テーマなど、すべての自動バージョンアップを停止することができます。
Easy Updates Managerをインストールして有効化した後、一度ページをリロードすることで、ダッシュボードのメニュー内に「更新設定」という項目が追加されています。
「更新設定」をクリックすると、以下のような画面が表示されるので、自動バージョンアップを停止したい項目を無効化しましょう。
WordPressのバージョンの確認法
WordPressのバージョンの確認法を解説します。
自社サイトのWordPressのバージョン
自社サイトのWordPressのバージョンを確認するには、ダッシュボードの右上にある表示オプションをクリックして、概要にチェックを入れます。
そうすると、ダッシュボードのページに概要の項目が表示されるので、そこに現在のWordPressのバージョンが表示されます。
当サイトは、現在最新でないため、モザイクをかけていますが、ここにバージョンが表示されます。
リリースされているバージョン
現在、リリースされているWordPressのバージョンを確認する方法は、WordPressサイトのリリースアーカイブのページから確認することができます。
リリースアーカイブのページでは、それぞれのバージョンのWordPressをダウンロードすることもできるので、ダウングレードを行うことも可能です。
WordPressのバージョンアップが必要な理由
WordPressのバージョンアップが必要な理由を解説します。
SEO効果が高くなる可能性
WordPressのバージョンアップを行うことで、SEO効果が高まる可能性があります。
なぜWordPressのバージョンアップを行うとSEO効果が高くなるかと言うと、ホームページの表示が速くなるので、Googleからの評価が高まるからです。
ただ、これまで多くのホームページにWordPressのバージョンアップを行ってきましたが、検索順位まで向上した事例は滅多にないので、検索順位は変わらないけれども、SEOとしての評価が高まったと認識するのが良いでしょう。
セキュリティの強化
WordPressは世界でもっとも利用者数が多いサイト更新システムになるので、世界でもっともウイルスのターゲットになります。
WordPressはバージョンアップを行うと脆弱性を改善されるので、セキュリティの強化に繋がります。
実際に、制作実績のホームページで、まったくWordPressのバージョンアップをしていなかったので、ウイルスに感染してしまい、復旧に多くの時間と予算を費やす羽目になった会社もあります。
そのため、月一では行う必要はないと思いますが、スケジュールを立てて、定期的にWordPressのバージョンアップを行いましょう。
WordPressをバージョンアップするリスク
WordPressのバージョンアップを行うリスクを解説します。
プラグインとの互換性がなくなる可能性
WordPressのバージョンアップを行うと、利用しているプラグインとの互換性がなくなる可能性があります。
プラグインは、最新のバージョンのWordPressで適切に動作することを考えてリリースされていますが、WordPressのバージョンを上げると、プラグインのプログラムが正常に動作しなくなる可能性があります。
ホームページが正しく表示されなくなる可能性
WordPressをバージョンアップするとホームページが正しく表示されなくなる可能性があります。
WordPressの仕様に基づいてホームページは制作されていますが、バージョンアップによってWordPressのプログラムが変わると、ホームページで利用しているPHPでは適切に動作しなくなり、レイアウト崩れが発生してしまう可能性があります。
WordPressのバージョンアップを行う方法
WordPressのバージョンアップを行う方法を解説します。
1. PHPのバージョンを確認する
WordPressのバージョンアップを行う前に、PHPのバージョンを確認しましょう。
PHPのバージョンの確認法は、WordPressのダッシュボードにアクセスして、サイトヘルス画面というテキストリンクをクリックします。
当社では通過してしまっていますが、もしPHPのバージョンを上げなくてはならない場合は、「サイトが PHP の古いバージョン(〇〇〇)を実行しており、更新をおすすめします」というメッセージが表示されます。
このメッセージが出ている場合は、PHPのバージョンアップを行う必要があります。
PHPのバージョンアップについては、PHPのバージョンアップとは?のページで詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
2. データのバックアップを取る
WordPressのデータのバックアップを取りましょう。
WordPressのバックアップは、手動でも取れますが、サーバーとデータベースの両方を取らないとならず手間なので、プラグインのBackWPupを利用すれば、数分で取得することができます。
3. テーマとプラグインのバージョンアップを行う
WordPressのバージョンアップを行う前に、すべてのテーマとプラグインのバージョンアップを行いましょう。
4. すべてのプラグインを無効化
すべてのプラグインを無効化します。
プラグインを無効化する理由は、WordPressのバージョンアップを行って、もし正しくホームページが動作しなかった場合、WordPressのバージョンアップと、プラグインのどちらに問題があるのかを明確に知るためです。
5. WordPress本体のバージョンアップと確認
WordPressをバージョンアップして、ホームページの確認を行いましょう。
6. プラグインを有効化して再度確認
不具合をすべて改善した後、プラグインを有効化して、再度ホームページを確認すれば、バージョンアップが完了です。
WordPressのバージョンアップを行う方への推奨事項
WordPressのバージョンアップを行う方への推奨事項を解説します。
テストサイトを制作する
WordPressのバージョンアップを行う際には、テストサイトを制作しましょう。
テストサイトを制作しておくことで、テストサイトのWordPressのバージョンアップを行い、問題点の改善をしてから、本番サイトのバージョンアップを行うことで、不具合が発生する可能性がなくなります。
もしテストサイトがない状態で、WordPressのバージョンアップを行ってしまうと、プラグインが一時的に停止されていたり、不具合が発生した場合は、長期間ホームページを閉鎖しなくてはなりません。
もし、どうしてもテストサイトの制作が難しい場合は、WordPressのバージョンアップを行う時間を深夜などのアクセス数が少ない時間に行うことで、被害を最小限にすることができます。
ホームページ制作会社に依頼する
WordPressのバージョンアップは手間のかかる作業です。
そのため、お客さま自身で行うのではなく、ホームページ制作会社に依頼をしたほうが、スムーズにWordPressをバージョンアップすることができます。
ホームページ制作会社であれば、不具合が起こったとしても、すぐに対応することができるので、ホームページが被害を受ける可能性は限りなく0になります。
WordPressバージョンアップのまとめ
WordPressのバージョンアップについて解説しました。
WordPressのバージョンアップは、ホームページのセキュリティの強化のためや、SEO効果を微増させる効果があるので、すべてのWebマスターが取り組むべき内容と言えます。
WordPressのバージョンアップって何?とお思いの方の参考になれば幸いです。